Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/998735bd765ec0cd43ae6c206fe78aa5b445f1c8
ドーハ滞在中、中東にいながら実はアラブ料理を食べたのは、シャワルマ(ピタパンに巻いたアラブのサンドイッチ)を二回だけだった。 サンパウロでも近年、特にシリア人難民が増えてから急速にシャワルマを販売する店が増加した。 カタールのカタール人(アラブ人)人口はおよそ1割。その大半が富裕層だ。 アラブ料理店の数は少なく、中東料理などは高級である。 観光客や地元の人にも人気の観光地「スーク・ワーキフ」にはアラブ料理店もある。ショッピングモールではナルギーレ(水タバコ)を吸える喫茶店が目についた。 しかし、町の各所ではインド人の飲食店がおなじみで、サンパウロ市内の方が中東由来のアラブ料理店が身近なくらいに思った。 アラブ菓子店はサンパウロで一番と評判の店と比べても、本場だけに繊細で完成度が高い。価格も少し安かった。 南アジアや東南アジア出身者はアラブ料理を積極的に食べる習慣はないと見え、フィリピン人をはじめとする東南アジア出身者にとっては、中華や日本食などアジアンフードの方が好まれそうであった。 ドーハ市内のショッピングモールに出店している「すごい!」「楽しい!」という日本食店や「マジック・ウォク」という中華料理のフランチャイズ店は、インド人がカタール人と経営しているとのことであった。 ショッピングセンターにはよく「スシ」と記された日本食店も目についた。
カタールの日本食レストラン
旅行前、グーグルでドーハの日本食レストランを検索すると約80店舗が表れた。 ブラジル・サンパウロ・バー・レストラン協会(Abrasel-SP)によると、2016年にはサンパウロで約600店舗の日本食店が認められたというデータがある。 ドーハの日本食も、多くは日本の日本人以外にも親しみやすいような料理、もしくはアジアンテイストが一般的だろうと想像していた。 ドーハの中心街にあるシティ・センター内の日本食レストラン「スシ・ミント」でランチを食べることになり、ネパール人の友人たちと訪れた。 より日本らしいメニューが良いと思い、弁当ボックス(88QR)とちらし寿司(79QR)を注文した。 どちらも刺身のネタが肉厚で、弁当ボックスの焼き飯にスターアニスの風味がしたことをのぞいては、サンパウロで一般的な日本食とも少し雰囲気が違うが、おいしい日本食だった。 このレストランで働いていたウェイトレスはフィリピン人、そして厨房の4人がネパール人青年ということに驚いた。
日本ブランドが占めるカレフールのしょうゆ売り場
シティ・センターのカレフール内でもう一つ驚いたのがしょうゆ売り場である。 調味料売り場の一角を大きく占めて、日本産のヤマサ、シンガポール産やドイツ産のキッコーマンの存在感も大きかった。 家庭用の調味料として浸透しているともいえそうな豊富な品ぞろえで、外国人労働者ではフィリピン人など東南アジア人も数十万人が暮らしていることから、日本食に親しみのあるアジア人向けだろうかと想像した。 日本のブランド以外にも、ブラジルではあまり見ない複数のしょうゆブランドの製品も並んでいた。Indofood (インドネシア)、Yamama(レバノン)、Maggi(スイス)、Kemar Kükrer(トルコ)、Benina(カタール)、MF Light Soya Sauce(オランダ)など、暮らしている人々同様に多国籍なしょうゆ売り場だった。(続く、取材:大浦智子)
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