【5月5日 AFP】ネパール観光局は4日、世界最高峰エベレスト(Mount Everest、8848メートル)への春季の登山許可証の発給数が今年、過去最高となったことを明らかにした。登山ルートが混雑し危険が増す恐れが出ている。
 既に登山許可証を取得した外国人登山者は373人で、天候の良い5月中にエベレストの南側から登頂に挑む。これにより、許可証を発給するネパール政府には、総額200万ドル(約2億2500万円)を超える登山料収入がもたらされる。
 ただ、大半の登山者は少なくとも1人のネパール人シェルパ(山岳ガイド)を同伴するため、今後数週間で750人以上が山頂を目指すことになる。
 エベレストでは2015年、ネパール地震とそれに伴う雪崩で登山者18人が死亡。雪崩事故でシェルパ16人が死亡した2014年に引き続き、実質的に2年連続で春季登山が中止となった。そのとき登山を延期した登山者が今年、許可証の失効前に登頂を目指して殺到すると予想される。
 登山ルートが混雑すると凍傷などの危険が増すほか、死亡事故が起きる恐れもある。ネパール山岳協会(Nepal Mountaineering Association)では、「同日に登りたい登山者が大勢いる場合は、混まないように日程を調整する」と話している。(c)AFP