Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/ba08b398b0bfe3a1497c549225984cb10ca9a75c
2025年大阪・関西万博を巡り、自見英(はな)子万博相は14日、メキシコとエストニアが参加を辞退すると明らかにした。建設資材や人件費が高騰し、予算を手当てすることなどが難しくなったとみられる。同日、万博を運営する日本国際博覧会協会は、約150の参加表明国や国際機関を対象に、パビリオン出展に関する情報を提供する国際会議を大阪市内で開催。参加機運を改めて高めようと躍起だが、参加国からは予定通り開幕を迎えられるか不安の声もあがった。 【表で見る】万博における海外パビリオンの種類 自見氏は同日開いた閣議後の記者会見で、2カ国の参加辞退と、新たにデンマークやフィンランドなど9カ国が参加することを発表した。 メキシコは自前で設計・建設する「タイプA」パビリオンを予定していた。タイプAの国は当初、56カ国あったが、ウクライナ侵攻などの影響で建設資材や人件費が高騰。メキシコは来年に大統領選挙が計画されており、万博の予算措置が難しくなったようだ。 一方、大阪で始まった国際会議には約150の国・国際機関から約450人が出席。羽田浩二日本政府代表は式典で「建設準備の過程で課題に直面している参加国がある」と危機感を示した。 会議では、個別のパビリオンや会場デザインを手掛ける日本人プロデューサーが続々と登壇し、万博の重要性や魅力を力説した。会場中心部の大屋根(リング)を担当する建築家の藤本壮介氏は「リングの内側に全ての海外パビリオンが入る」と説明。「多様性の時代」を強調しながら、「いろいろな国が集まり、6カ月間過ごすチャンスは世界の中でもこれだけだ」と訴えた。 非公開の分科会もあり、出展を希望する途上国への支援プログラムを紹介。パビリオンのタイプごとに、タイプAは建設に向けた施工環境の改善をアピールし、日本側が施設を用意するタイプB、Cについては展示・内装に関する申請プロセスの説明があった。 だが、参加国からは厳しい声が聞かれた。タイプAを選んでいるネパールの関係者は「建設コストがこれ以上上昇するならタイプを変更しなくてはならない。どの国も同じだろう」と言及。セルビアの関係者は「建設業者と交渉を行っているが、スケジュールはチャレンジングだ」とした。(井上浩平、黒川信雄)
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