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東京オリンピックの聖火リレーが9日県内で始まり、晴天の下、89人のランナーが9市町を駆け抜けた。沿道では人々が「密」を避けるなど新型コロナウイルス対策を取りながら応援した。 【写真で見る聖火リレー】1964と2020の現地を比較 午前9時、太良町の海中鳥居前で開かれた出発式では町立多良中・大浦中の吹奏楽部が演奏。永淵孝幸町長は「聖火リレーが成功裏に終わり、東京五輪が希望の大会となることを祈念する」とあいさつ。県有明海漁協大浦支所の女性部長、坂口理恵子さん(55)が持つトーチに聖火が点火され、聖火リレーは約220人の拍手に包まれてスタートした。 県内の感染拡大を受け、嬉野市は沿道での応援自粛を呼び掛け、武雄市や唐津市は式典の規模を縮小した。聖火リレーは鹿島市、嬉野市、白石町、武雄市、有田町、伊万里市、玄海町、唐津市の順で巡った。10日は基山町を出発して佐賀市に到着する。【竹林静、高橋広之】 ……………………………………………………………………………………………………… ◇大学生活応援、母に感謝 山之上飛鳥さん 有田 署名活動などを通じて核兵器廃絶を訴える「第22代高校生平和大使」の山之上飛鳥さん(18)が、出身地の有田町を駆け抜けた。「コロナで暗いニュースが多いけど、こんな時だからこそ希望を持ちたい」と話す。 「女性にも教育を」と訴え、2014年に史上最年少のノーベル平和賞受賞者となったパキスタン出身のマララ・ユスフザイさんを小学生の時に知った。「自分と歳の変わらない女性が世界平和のために命の危険を顧みず行動している。私もそのような人間になりたい」と平和大使として署名活動などに励んだ。 今春、大阪府の関西大政策創造学部国際アジア学科に進学し、1人暮らしを始めた。最近は紛争や迫害で祖国を追われた難民を巡る問題に関心があり、「苦しむ人たちを少しでも救えるようなことに携わりたい」と目を輝かせる。「きょう(9日)は母の日。大学生活を応援してくれる母に感謝の気持ちで走りました」と振り返った。【竹林静】 ◇来日13年目で大役担う ラマ・カンチャさん 唐津 「すごい社会経験の人はたくさんいる。こんなに立派なものに自分が選ばれるとは思わなかった。感謝しないと」。唐津市で農業を営むネパール出身のラマ・カンチャさん(38)は、来日13年目で大役を担うことになった胸中をこう話した。 経済の仕組みを知りたいと25歳で日本に留学。「全く新しい言葉を知りたい」と、興味のあった漢字を使う国を選んだ。唐津出身の妻と結婚する前、鏡山からともに見た唐津湾の光景に魅せられたことが、この地で農業を興すきっかけに。 人脈も土地もない中、ゼロから始めた見知らぬ地での挑戦。「真面目にやる人と思ってもらえれば物事は変わる」と振り返る。「農業の魅力は何でもできるところ」と言い、失敗を恐れないことを信条にしている。 「生きていること全てが勉強」で、聖火ランナーは「人生で一度あるかないかの経験」と語る。この日は唐津でのさらなる奮闘を決意した節目の日となった。【高橋広之】
毎日新聞
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