異国で抱いたネパール人兄弟のささやかな願い… でも「神様は一番真面目な人を連れて行ってしまった」

 Source:https://www.chunichi.co.jp/article/816597

2023年12月11日 05時06分 (12月29日 11時30分更新)、Googleニュースより

兄のひつぎを霊きゅう車へ運ぶザヤラム（左手前）ら＝名古屋市中村区で

　名古屋市中区のインド・ネパール料理店。2022年12月16日、オーナーで「海外在住ネパール人協会」役員のケーシー・ディパック（44）に指定された時間に訪れると、奥の席にネパール人の若者が数人集まっていた。

　3日前に葬儀が営まれた留学生ワグレ・ナバラズ＝享年（27）＝の弟、ザヤラム（24）が、その中にいた。葬儀場で見かけた長身の男性は、この日は鮮やかな黄色のジャケット姿だった。ケーシーの立ち会いで、2階の事務所で向かい合った。

　ザヤラムによると、兄ワグレはその年の4月26日に来日した。ひと足早く、4年前に日本へ来ていたザヤラムは、自分が借りていたワンルームマンションに兄を迎え入れ、一緒に暮らし始めた。