Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/9fe046e951127ee0193a25e743c2cbf1c091d349
東京・赤坂のセブン―イレブン。同じオーナーが経営する4店舗の従業員60人のうち9割が外国人で日本人は6人しかいない。ネパール、中国、ベトナムなどの8カ国で、半数が大学や日本語学校に通う留学生だ。 ■同胞が集まる理由 オーナーの男性(72)は脱サラして平成15年に店を始めたが、人手不足は当初から深刻だった。近くの日本語学校へ何度も足を運び、アルバイトを頼んだ。 一人が働き始めると、友達やその友達を誘う。さらに各国とも独自のコミュニティーがあり、交流サイト(SNS)などを通じて知人が集まる。同じ出身国とみられる店員の割合が高いコンビニをよく見かけるのは、そんな事情もあるという。 オーナーは「最近は支払い方法も多様化し、棚卸から調理、宅配便や振り込みなど仕事が煩雑化した。言葉の壁はあるが、彼らは同じ国の先輩に教わりながら難なくこなしている」 同胞がいるからこそ仕事の飲み込みも早くなり、無断欠勤も少なくなる。さらに彼らの多くは「日本語を学びたい」という意識が強く、工場のような寡黙な単純作業よりも接客業を選ぶ傾向がある。洗練された日本のコンビニのユニフォームは「かっこいい」という憧れも大きいという。 ■トイレはびしょぬれ 一方でこんな例もある。千葉県内でコンビニ3店舗を経営する男性オーナー(48)によると、6年前、店のトイレの床がびしょぬれになる騒動が続いた。髪の毛も散乱しており、ネパール出身の留学生で20代の男性店員が体を洗っていたと分かった。 8年前はウズベキスタンから来た留学生で20代の女性店員にレジから現金30万円以上を持ち逃げされた。防犯カメラに一部始終が映っており警察に通報したが、すでに出国していたという。 ■夜勤はしない日本人 それでもこの店が今も留学生を雇っているのは、「日本人が集まらない」からに他ならない。叱るとすぐに辞めるし、決められたシフトを守れないのも大半は日本人。人手不足は特に深夜から早朝が深刻という。 オーナーは「お金がなく意欲のある日本人でさえ夜間は決して入らない。だから大抵のコンビニは深夜のシフトは外国人ばかりになる。彼らに頼れないようになるなら店を閉めるしかない」 コンビニ業務は「単純労働」に当たる可能性があり、外国人の単純労働を認めていないわが国では原則雇用できない。そのため本来は就労制限のない「永住者」や「日本人の配偶者等」などの在留資格者に限られるが、留学生だけは週28時間までのアルバイトとして許可されている。 国としては「なし崩し的」な雇用は防いできたという立場だが、コンビニ業界では彼らが卒業後も働ける在留資格の導入を求めている。2024年以降、この動きは加速するとみられる。
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