がんと闘い、今年6月に亡くなったネパール人留学生カナル・ケサブさん。故郷のネパールから高知に感謝状が届きました。

ネパール出身の留学生カナル・ケサブさん。国際デザイン・ビューティカレッジで日本語などを学んでいましたが、おととし12月、25歳の誕生日にがんが見つかりました。学生たちによる募金活動などを経て摘出手術に成功しましたが、がんの転移が発覚し帰国することになりました。

「また高知に帰ってみんなに会いたいです。みなさんありがとうございました」

帰国後はインドで通院治療を行っていましたが、今年6月、脳内出血により亡くなりました。30日はケサブさんが亡くなった後、故郷のカイラリ県ラムキ市を訪れた龍馬学園の佐竹新市(さたけ・しんいち)理事長が高知市役所を訪問。ケサブさんを支えてくれた高知の人たちへのお礼にと、ラムキ市の市長から受け取った感謝状を岡崎市長に手渡しました。

(岡﨑誠也 高知市長)
「大変残念ですが、ケサブくんの病気によっていろんな外国人がネットでつながってネパールともいろんな縁ができたことはよかった」

佐竹さんはラムキ市の職員らとともに市内の区役所の敷地に「ケサブの木」を植樹しました。現地を訪れたことで、ケサブさんが残してくれたものの大きさを改めて実感したといいます。

(学校法人龍馬学園 佐竹新市 理事長)
「植樹が始まったとたんに空が晴れてきたので、ケサブくんが降りてきて喜んでいるんじゃないかと感じた。留学生と地域の人が1つになったことは、みんなにとって大きい経験だと思うので、これからも高知在住の学生さんや働いている外国人が一緒になって何かできればいいなと思う」

1年半に渡りがんと闘ったケサブさん。交流の輪は、国境を超えて広がっています。