Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/dfa433c54d7319236d91b29dcb890b5231c9f39b
安倍晋三元首相の「国葬」が9月27日午後2時から日本武道館(東京・千代田区)で実施される。政府は当初、国内外から最大6000人程度の参列者を想定していたが、9月22日に見込み人数を4300人程度と発表した。 外務省によると218の国・地域・国際機関などから参列の意向があり、このうち海外から代表が参列するのは117としている(22日時点)。 安倍元首相が提唱・創設に尽力し、「自由で開かれたインド太平洋」に向けた日・米・印・豪の協力枠組み「QUAD(クアッド)」からはインドのモディ首相、オーストラリアのアルバニージー首相の首脳級が参列する予定。モディ氏は安倍元首相と親交が深かった。 アジア諸国ではカンボジアのフン・セン首相、シンガポールのリー・シェンロン首相、ベトナムのフック国家出席などが参列。中国の習近平国家主席、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は来日せず代表を送る。 G7サミット(仏・米・英・独・日・伊・加の主要7カ国及びEU[欧州連合])の枠組みではEUのミシェル欧州理事会議長が参列するが、他のG7首脳級は来日しない。アメリカからはハリス副大統領、エリザベス女王の国葬があったイギリスからはクレバリー外相とメイ元首相が参列予定。主要7カ国の首脳で唯一参列予定だったカナダのトルドー首相は国内の災害対応のため欠席する。 国連からは中満泉事務次長(兼軍縮担当上級代表)、IOC(国際オリンピック委員会)からはバッハ会長が参列する見込み。 ウクライナに侵攻中のロシアからはシュヴィトコイ国際文化協力担当大統領特別代表が参列する。 外務省が22日に発表した資料によると、参列予定者は以下の通り(※外務省は「公表を望まない国などは除く」としている)。
◇海外から代表が参列する国・地域・国際機関など
◆アジア
バングラデシュ: モメン外務大臣及び夫人 ブータン: ソナム・デチェン・ワンチュク王女 ブルネイ: マスナ王女(外務省無任所大使)及び夫君 カンボジア: フン・セン首相、ソック・チェンダサオピア首相補佐特命大臣、 スリー・タマロン首相補佐特命大臣、カオ・キムホン首相補佐特命大臣 中国: 万鋼中国人民政治協商会議全国委員会副主席 インド: モディ首相 インドネシア: マルフ・アミン副大統領及び夫人 ラオス: ソーンサイ副首相及び夫人 マレーシア: アズミン・アリ上級大臣兼国際貿易産業大臣 モルディブ: シャーヒド外務大臣 モンゴル: オヨーンエルデネ首相、バトツェツェグ外務大臣、チョイジルスレン エネルギー大臣 パキスタン: アーシフ国防大臣 フィリピン: サラ・ドゥテルテ副大統領兼教育大臣 韓国: 韓悳洙国務総理、鄭鎮碩国会副議長 シンガポール: リー・シェンロン首相及び夫人 スリランカ: ウィクラマシンハ大統領 タイ: ドーン副首相兼外務大臣 東ティモール: マグノ外務・協力大臣 ベトナム: フック国家主席
◆大洋州
オーストラリア: アルバニージー首相、ハワード元首相、アボット元首相、ターンブル元首相 ナウル: ジェレミア外務次官 ニュージーランド: ウッズ エネルギー資源大臣 パラオ: ウィップス大統領、レメンゲサウ前大統領 パプアニューギニア: マラペ首相、マル国際貿易・投資大臣 ソロモン諸島: マエランガ副首相兼インフラ開発大臣 トンガ: トゥイアフィトゥ国土・天然資源大臣及び夫人
◆北米
アメリカ: ハリス副大統領 カナダ: トルドー首相 ※発表後、災害対応で欠席表明。
◆中南米
アンティグア・バーブーダ: マシュー教育・スポーツ大臣 アルゼンチン: フィルムス科学・技術・イノベーション大臣 チリ: アウマダ外務省国際経済関係次官 コロンビア: アルコセル大統領夫人 キューバ: マレーロ首相 ドミニカ: ヌニェス外務省官房長 エルサルバドル: ヒル外務大臣 ホンジュラス: レイナ外務・国際協力大臣 ジャマイカ: バートレット観光大臣 メキシコ: エブラル外務大臣及び夫人 パナマ: モイネス外務大臣
◆欧州
アルメニア: アルシャキャン国民議会副議長 ベルギー: ドーズ上院議長 キプロス: ディミトリウ国会議長 チェコ: スコペチェク下院副議長 デンマーク: ダム・クリステンセン議会議長 エストニア: ラタス国会議長(前首相) フィンランド: ハーヴィスト外務大臣 フランス: サルコジ元大統領 ドイツ: ヴルフ元連邦大統領 ギリシャ: ヴァルヴィチオティス外務上級副大臣及びパートナー アイルランド: ハケット土地利用・生物多様性担当国務大臣 イタリア: メッサ大学・研究大臣、レンツィ元首相 カザフスタン: トレウベルディ副首相兼外務大臣 コソボ: クルティ首相、ムラティ財務・金融・労働大臣 リトアニア: バルチーティーテ官房長官 ルクセンブルク: ベッテル首相 マルタ: ボージュ外務・欧州・貿易大臣 オランダ: フックストラ副首相兼外務大臣 ノルウェー: ヴィットフェルト外務大臣 ポーランド: コヴァルチク副首相兼農業・農村開発大臣 ポルトガル: フェロ・ロドリゲス前共和国議会議長 モルドバ: ガブリリツァ首相、ブディアンスキ財務大臣 ルーマニア: チョラク下院議長、チウカ首相 ロシア: シュヴィトコイ国際文化協力担当大統領特別代表 セルビア: ブルナビッチ首相 スロベニア: クラコチャル=ズパンチッチ国民議会議長、ツェラル元首相 スペイン: ヒル上院議長 スウェーデン: ハルベリ貿易・北欧大臣 スイス: ブルカルテール元連邦大統領 トルクメニスタン: ベルディムハメドフ人民評議会議長(前大統領)及び夫人 イギリス: クレバリー外務・英連邦・開発大臣、メイ元首相 ウズベキスタン: サファーエフ上院第一副議長
◆中東
バーレーン: サルマン皇太子兼首相、ザヤーニ外務大臣 イラン: オウジ石油大臣 ヨルダン: アブドッラー2世国王、ガーズィ王子 クウェート: アフマド・ナーセル外務大臣 オマーン: マアシャニー宮内省顧問 カタール: タミーム首長 サウジアラビア: ファイサル外務大臣 トルコ: チャヴシュオール外務大臣 アラブ首長国連邦: ハーリド アブダビ執行評議会委員兼執行事務局長、 ジャーベル産業・先端技術大臣兼日本担当特使
◆アフリカ
ベナン: ワダニ経済・財務担当国務大臣 ブルンジ: シンギロ外務・開発協力大臣 コモロ連合: アザリ大統領及び夫人、ドイヒール外務・国際協力大臣 コンゴ: ルトゥンドゥラ副首相兼外務大臣、ムワンド計画大臣(国務大臣) エジプト: エルワジール運輸大臣 エスワティニ: マスク副首相及び夫人 ガボン: オスカ・ラポンダ首相、ムサ・アダモ外務大臣 ガンビア: タンガラ外務・国際協力・在外ガンビア人大臣 レソト: マジョロ首相及び夫人 モロッコ: アハヌーシュ首相 南アフリカ: シスル観光大臣 トーゴ: ニャシンベ大統領、ベベニ農業・畜産・農村開発大臣、 ミジヤワ保健・公衆衛生・普遍的医療アクセス大臣、ミヴドール投資促進大臣 タンザニア: マジャリワ首相 ジンバブエ: モハディ元副大統領
◆地域
パレスチナ: ハムダッラー前首相 台湾: 蘇嘉全台湾日本関係協会会長
◆国際機関など
アジア生産性機構: スィンガウィナタ事務局長 アジア太平洋経済協力: サンタマリア事務局長 欧州連合(EU): ミシェル欧州理事会議長及び夫人 Gaviワクチンアライアンス: サラカ=ヤオ資金調達部長 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド): モラウタ理事会副議長 グローバルヘルス技術振興基金: 國井CEO兼専務理事 国際エネルギー機関: ビロル事務局長 国際赤十字・赤新月社連盟: ジュマエヴァ東アジア地域事務所所長 UHC2030のための国際保健パートナーシップ: クーニン共同議長 国際オリンピック委員会(IOC): バッハ会長 国際移住機関: 佐藤アジア太平洋地域上級顧問 国際熱帯木材機関: マ森林部部長代理 経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA): マグウッド事務局長 経済協力開発機構(OECD): 武内事務次長 国際連合: 中満国連事務次長兼軍縮担当上級代表 国連防災機関: 水鳥国連事務総長特別代表(防災担当)兼国連防災機関長 国連プロジェクトサービス機関: ポヴァン パートナーシップ・調整部長 国連教育科学文化機関(UNESCO): カーン北京事務所長兼対日、中、蒙、北朝鮮及び韓国代表 国連大学: 白波瀬上級副学長兼国連事務次長補 万国郵便連合: 目時国際事務局長 世界税関機構: 御厨事務総局長及び夫人
◇駐日大使・駐日国際機関代表等が参列する国・地域・国際機関など
◆国 アフガニスタン アルバニア アルジェリア アンゴラ オーストリア アゼルバイジャン バルバドス ベリーズ ボリビア ボスニア・ヘルツェゴビナ ボツワナ ブラジル ブルガリア ブルキナファソ カメルーン コンゴ コスタリカ コートジボワール クロアチア ジブチ エクアドル共和国 エリトリア国 エチオピア フィジー ジョージア ガーナ グアテマラ ギニア ハイチ ハンガリー アイスランド イラク イスラエル ケニア キルギス ラトビア レバノン リベリア リビア マダガスカル マラウイ マリ マーシャル諸島 モーリタニア モーリシャス ミクロネシア モナコ モンテネグロ モザンビーク ミャンマー ナミビア ネパール ニカラグア ナイジェリア ニウエ 北マケドニア パラグアイ ペルー ルワンダ サモア サンマリノ サントメ・プリンシペ セネガル セーシェル シエラレオネ スロバキア ソマリア 南スーダン スーダン シリア タジキスタン トリニダード・トバゴ チュニジア ウガンダ ウクライナ ウルグアイ バチカン ベネズエラ イエメン ザンビア
◆国際機関など
アフリカ開発銀行 アジア開発銀行 国連食糧農業機関 米州開発銀行 国際原子力機関 赤十字国際委員会 国際農業開発基金 国際労働機関 国際通貨基金 国連開発計画 国連アジア太平洋経済社会委員会 国連人間居住計画 国連広報センター 国連児童基金 国連ボランティア計画 国連女性機関 世界銀行 国連世界食糧計画 世界保健機関 在日米軍
国内では「国葬」反対論が拡大
岸田首相は9月8日の閉会中審査で国葬を決めた理由について以下のように説明した。 民主主義の根幹たる国政選挙を6回にわたり勝利した。 憲政史上最長の首相在任、東日本大震災からの復興や日本経済の再生に尽力した。 日米関係を基軸とした戦略的な外交を主導し、平和秩序に貢献した。 諸外国における議会の追悼決議や服喪の決定や、公共施設のライトアップを始め、各国で国全体を巻き込んでの敬意・弔意が示された。 暴力には屈しない国としての姿勢を示す。 一方で、野党側は政府が国葬実施の法的根拠が不十分だと指摘。「岸田首相は(自民党は)旧統一教会との関係を断つと言ったが、深い関わりを持ってきた安倍元首相を国葬にすることは矛盾していないか」と非難もあがった。 政党では自民、公明、維新、国民、NHK党、参政の各党党首が参列予定。立憲、共産、れいわ、社民の党首は欠席を表明しているが、立憲の野田佳彦元首相は参列を表明している。 世論調査でも国葬に否定的な意見が広がっている。東京新聞によると、大手5紙と2通信社・NHKなど計8媒体が実施した9月の世論調査で7月~8月と比べていずれも「反対」の割合が増えた。9月の調査では全ての媒体で「反対」の割合が半数を超えた。 (文・吉川慧)
吉川慧
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