Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/d8129c9bd56907988d8ed6063dd41be7c70b1169
氷河湖の決壊による洪水のリスクにさらされている人が、世界で推定1500万人に上ることが、英ニューカッスル大などの研究で明らかになった。半数以上がインド、パキスタン、ペルー、中国の4カ国に集中していた。より詳細な調査のほか、早期警戒システムや避難訓練が必要だとしている。 【画像】イムジャ・ツォ氷河湖から、絶え間なく水が流れ出ている=ネパール東部のエベレスト山麓(さんろく)で 氷河湖は、氷河によって削られた岩くずによって、溶けた水がせき止められるなどしてできた湖。気候変動によって世界の氷河の融解は加速する一方、下流の人口増加や水力発電などのインフラ開発も進む。今後氷河湖決壊による被害が増えるという指摘もある。 チームは、氷河湖から50キロ以内かつ、決壊時に洪水が流れる経路から1キロ以内に住んでいる人を推定し、世界で約1500万人いるとした。インド(約300万人)、パキスタン(約200万人)だけで、世界全体の3分の1を占め、ペルー、中国を加えると過半数を占める。 氷河湖決壊洪水のリスクを(1)各地の氷河湖の状態(2)被害地域に住む人口(3)生活水準など社会的脆弱(ぜいじゃく)性の三つから計算したところ、最も高いのはヒマラヤ山脈を含むアジア高山地域だった。研究チームは「リスクを決める上で大きいのは、氷河湖の数や大きさではなく、人口と、災害への対処能力だ」と指摘する。 論文は7日付の科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された(https://doi.org/10.1038/s41467-023-36033-x)。
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