2022年12月13日火曜日

「生活の向上を」と願う有権者 中印がしのぎ削るネパールで総選挙

 Source:https://www.asahi.com/articles/ASQCN4VSDQCMUHBI03L.html

バンコク=石原孝写真・図版

 ネパールで20日、下院議員(定数275)などを決める総選挙の投票が実施された。世界的なエネルギーや食料価格の高騰、物価の上昇などで国民の負担が増すなか、与党連合が勝利できるかが注目されている。大勢の判明には数日かかるとみられている。

 首都カトマンズ近郊のラティプル地区では早朝から投票所に市民が列をつくった。デブ・クマール・アディカリさん(52)は「前回の総選挙からもう5年がたった。今回はどこの政党が勝つかは分からないけど、私たちの生活を向上させてくれそうな党に一票を投じにきた」と語った。

 地元メディアなどによると、デウバ首相は昨年7月、旧与党勢力の内紛の末に就任。ネパール会議派を率いて、議会で野党連合と勢力を競っている。デウバ氏は17日、国民向けのメッセージで「会議派は繁栄に向けて国を率いていく責任がある」と述べ、投票を呼びかけた。

 ネパールは、中国とインドという地域の大国に挟まれており、両大国が影響力の拡大にしのぎを削ってきた。政党によって外交政策に違いはあるが、デウバ政権は最大の貿易相手国であるインドとの関係を強化しつつ、中国や欧米諸国などとの関係も重視している。(バンコク=石原孝

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