Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/0fe172b827040980292dce294838e98d89425952
「ジャパーン!ウィーン!」と大きな声
[カタールW杯グループステージ第3戦]日本代表 2-1 スペイン代表/現地時間12月1日/ハリファ国際スタジアム
日本代表がスペイン代表を破った後の選手取材を終え、スタジアムからメディアセンターに向かって歩いている途中だった。「ジャパーン!ウィーン!」と大きな声が聞こえてきた。
ハリファ国際スタジアムで案内係をしているマレーシア人の男性だった。彼はサッカーが大好きで、むしろ僕よりも興奮している様子だった。
「凄いぞ日本! ドイツ戦もこのスタジアムだっただろ? あの時も俺はここで働いていたんだ。最高だよ。マレーシアはW杯に出たこともないんだ。羨ましいよ」
僕が「ありがとう。俺たちはアジアの仲間さ」と言うと、彼は「そうだな! カタールにいるたくさんのマレーシア人、そしてアジア人もみんな日本を応援している。日本はアジアの誇りだ」とニッコリ笑って握手をしてくれた。
直後の宿泊ホテルでも似たようなことがあった。いつも部屋を掃除してくれるバングラデシュ人清掃員の青年は、部屋に入るなり「日本がまた勝ったね!」とお祝いしてくれた。彼もまたサッカーが大好きだ。
「君たちが泊まってくれているし、ホテルのみんなで日本を応援しているんだ。バングラデシュのサッカーはまだ弱いけど、いつか日本みたいになってほしいな」
日本だってアジア予選を突破できない時代が長く続いていた。バングラデシュだってその気になれば不可能はない。僕が「いつかW杯で日本とバングラデシュの試合が見たいね」と言うと、彼は「見たい!」と目をキラキラさせていた。
カタールは移民国家で、総人口の約77%が外国からの出稼ぎ労働者。W杯取材でドーハ入りして約3週間が経過したが、ホテルやスタジアムはもちろん、ご飯を食べに行っても、スーパーに買い物に行っても、メトロやタクシーに乗っても、出会うのはほとんどが移民労働者だ。しかもそれこそマレーシアやバングラデシュ、インド、ネパール、フィリピン、ヨルダン、バーレーンなどアジア系が多い。
そんなカタールで働く多くのアジア人労働者たちにも、森保ジャパンは感動と勇気を与えているのだ。
取材・文●白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)
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