Source:https://www.jiji.com/jc/article?k=2022111900372&g=int
2022年11月19日20時32分、Googleニュースより
【ニューデリー時事】ネパールで20日、下院(定数275)選の投票が行われる。与党連合の優勢が伝えられ、デウバ首相が総裁を務める第2勢力のネパール会議派(NCP)が政権維持に向けどれだけ議席を伸ばせるかが焦点。ただ、最大勢力の野党・統一共産党(UML)を含め単一政党が過半数を占めるのは困難な情勢で、選挙後に政党間の主導権争いが活発化する可能性もある。
一部地区では20日の投票締め切り後に開票が始まるが、大勢判明には数日かかる見通しだ。
NCPを軸とする与党連合と、オリ前首相をトップとするUMLを中心とした野党連合の対決という構図。デウバ氏は17日、ビデオメッセージで「国を繁栄に導くのはNCPの責任だ」と訴えた。
ネパールは非同盟中立を基本としつつ、情勢に応じ国境を接する中国とインドの間で揺れてきた。共和制移行後に制定された新憲法下で初めて実施された前回2017年の下院選では、UMLと中国に近い共産党毛沢東主義派(毛派)が団結して大勝。NCPなど親インド勢力が敗れた。
しかし、前回選挙後にUMLと毛派が合併してできた与党は、内紛で再び分裂。政争収拾のためデウバ氏が大統領から首相に指名された。今回の選挙では、毛派がNCPに付く一方で、親インド勢力の一部がUMLに協力するなど、外交路線の違いは争点になっていない。与野党とも重視しているのは経済で、いずれも雇用対策を公約に掲げた。
デウバ氏が率いる与党連合が勝利した5月の地方選では、首都カトマンズの市長をはじめ無所属候補の当選も目立ち、「党内や他党と争うことしかしてこなかった政党指導者への有権者の不満」(地元紙カトマンズ・ポスト)が顕在化した。無所属候補がどれだけの議席を得るかも下院選の注目点だ。
カトマンズ郊外に住む小売店主プシュパ・バハラティさん(40)は「苦労や問題なく働ける環境が欲しいだけだ」と強調。「政治家は争いばかりで、あまり期待していない」と語った。
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