Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/43446057673a891850aef289256338b6c3041284
南アジアのネパール人の若者たちが、ウクライナに侵攻したロシア側の兵士として戦闘に加わり、激戦地に送り込まれている。ネパール政府は「200人超が参加している」としているが、千人近くいるとの証言も出てきている。 【写真】戦死したネパール人男性の死亡通知書。2023年12月27日に亡くなったと書かれている=家族提供 ネパール西部ダイレク出身の土木技師、クリシュナ・シャヒさん(24)は昨年11月、別の欧州の国に出稼ぎに行くため、いったんロシアの首都モスクワに渡った。 だが、仲介を依頼した業者から「大雪で別の国には渡航できなくなった。ロシア軍に加われば、月に19万5千ルーブル(約31万円)もらえる」と言われた。 軍兵士としての経験はなかったが、手持ちの資金に余裕はなく、参加する以外に選択肢はなかった。 わずかな射撃訓練などを終えた後、昨年末に30人程度のネパール人と少数のロシア人でなる部隊の一員として前線に送り込まれた。場所は、ロシア側が一方的に併合を宣言したウクライナ東部ドネツク州だった。 ウクライナ側によるドローンや銃による攻撃が続き、破壊された家屋も多かった。除隊を望んだがロシア人司令官に無視された。一度は逃走したが途中で捕まり、前線に戻された。 共に参加した2人の友人は銃撃戦で死亡。自身も手足に銃撃を受けて負傷した。業者に頼んで治療中の病院から逃走し、1月に母国に避難した。 結局、渡航費や帰国のための費用として、複数の業者に200万円以上支払ったという。手足にはいまも銃弾の痕が残る。「ロシア側から報酬はもらえていない。でも、こうして生きて戻って家族と再会できただけでも幸運だった」(石原孝)
朝日新聞社
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