Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/730af586277b3499b3cb49b11ba4d87d74fee244
【経済ニュースの核心】 観光庁の「2023年宿泊旅行統計」(速報値)によると、国内のホテルや旅館に泊まった日本人と外国人は、前年比31.8%増で延べ5億9351万人だった。 「ホテル暮らし」20代女子が1年間の支出報告 インフレ直撃でも昨年より宿泊費が安価な理由 円安を背景に外国人が1億1418万人と22年の1650万人から7倍と大幅に増加し、19年の5億9592万人とほぼ並んだ。外国人の平均宿泊日数は10.2泊と長期滞在の傾向にある。日本人が海外旅行に出かけても10泊以上するのはまれだろうから驚く。 また、厚労省によると日本における外国人労働者数(23年10月末時点)は204万8675人(前年比12.4%増)と過去最高を更新。外国人を雇用する事業所数は31万8775カ所(同6.7%増)で、こちらも過去最高を更新した。 外国人労働者数を国籍別に見ると、ベトナムが最も多く51万8364人(前年比12.1%増)と全体の4分の1を占めた。次いで、中国39万7918人(同3.1%増)、フィリピン22万6846人(同10.1%増)。ベトナムは20年に中国を上回って以来、首位が続いている。技能実習生が20万9305人と圧倒的に多いのが特徴。前年からの増加率が大きかったのはインドネシア(12万1507人)で56.0%増加した。次いで、ミャンマー(7万1188人)の49.9%増、ネパール(14万5587人)の23.2%増だった。 ■投資するなら空運か 一方、法務省出入国在留管理庁の出国日本人数(速報値)は23年11月も約102.7万人と前年同月の37.9万人から大きく増加した。コロナ禍前の19年同月の約164万人を下回っているが、24年はパリ五輪(7月26日~8月11日)などもあり、19年水準を超える公算があろう。 JALの24年3月期第3四半期の業績は、売上高が前年同期比24.2%増。うち国際線は同64.3%増、同有償旅客数は同67.9%増で、通期会社計画の売上高は前期比22.4%増だ。 ANAも好調。なお、ANAは今第4四半期予想にあたり、ドル円レートは1ドル=145円、航空燃油費の一指標であるドバイ原油の市場価格を1バレル=75ドル、シンガポール・ケロシンを同100ドルとしている(JALは今期予想非公表)。 大手百貨店4社の24年1月の既存店売上高(速報)は、全社が前年同月を上回った。訪日外国人が増えて、利幅の大きい高級ブランド品や化粧品の販売が好調だった。 日本から海外へ旅行に行く人も増えるだろう。なぜなら、日経平均株価の34年ぶりの高値に示されるように、株価上昇に伴う「資産効果」が、株式を保有する富裕層や従業員持ち株会に加入していた定年退職者に働き、余剰資金が潤沢になるからだ。 今後も日経平均株価が高値圏で推移だとすれば、株主優待があり、業績の上方修正も期待できる空運各社に注目したい。 (中西文行/「ロータス投資研究所」代表)
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