2020年4月22日水曜日

「北朝鮮のプロサッカー選手を送り返せ」…安保理がイタリアなど3カ国に要請

Source:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200420-00080031-chosun-kr
4/20(月) 11:00配信、ヤフーニュースより
朝鮮日報日本語版
 北朝鮮が国際社会の制裁を無視し、IT技術者、医療スタッフ、サッカー選手を海外に派遣して外貨稼ぎを続けていることが確認された。彼らが平壌に送金した外貨は年間数百億ドル(数兆円)以上と推定され、うち70-90%以上は「金正恩キム・ジョンウン)統治資金」や核・ミサイル開発費用などに使われていることが19日までに分かった。

 今月18日に米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)などが入手した国連安保理対北朝鮮制裁専門家パネルの報告書によると、北朝鮮は欧州はもちろん中東産油国のプロサッカーチームに少なくとも3人の選手を送り出し、高額の年俸契約を締結したという。「北朝鮮のロナウド」と呼ばれるFWのハン・グァンソンは今年1月、イタリアのユベントスからカタールのアル・ドゥハイルに移籍した。移籍金は500万ユーロ(約5億8000万円)だったという。パク・クァンリョンはオーストリアのSKNザンクトペルテン、チェ・ソンヒョクはイタリアのUSアレッツォでプレーしている。

 彼らは最低でも数十万ユーロ(数千万円)の年俸契約を結んだと伝えられているが、少なくともその70%は朝鮮労働党に上納されているという。残り30%も現地の北朝鮮大使館が「忠誠資金」などの名目で生活費以外は全て持ち去り、平壌に送金している。北朝鮮消息筋が伝えた。「北朝鮮のロナウド」も一般の外貨稼ぎ労働者と何ら違いがないということだ。
 対北制裁委はこれらの選手たちがいずれも安保理決議の定める「北朝鮮労働者送還期限(昨年12月)」を過ぎて契約したと判断し「彼らを送還すべき」との立場を関係国に伝えた。これにカタールとイタリア当局はまだ回答しておらず、パク・クァンリョンと関係するオーストリア当局は送還の検討に向けた手続きに入った。

 北朝鮮はさらに制裁の網を抜けるため、IT技術者を「フリーランサー」として身分を偽造・ロンダリングし、ベトナムやネパールなど海外に派遣していることが調査によって分かった。制裁委員会によると、北朝鮮による海外派遣はIT関係者については最低1000人で、彼らが稼いだ外貨は年間2040万ドル(約22億円)と推定されている。

 昨年7月に米ニューヨーク・タイムズは「金正恩氏の専用車として使用されている防弾ベンツが韓国(釜山港)を含む6カ国を経て北朝鮮に密輸された」と報じたが、今回のパネル報告書でこれが事実であることが確認された。ベンツなどぜいたく品は北朝鮮への輸出が禁じられている。

 報告書によると、北朝鮮の輸出全面禁止品目である石炭がバージ船に積まれ、中国まで直接運搬される様子も複数回にわたり衛星写真で捕捉されているという。北朝鮮の石炭輸出は昨年1-8月には少なくとも370万トン、3億7000万ドル(約400億円)に達している。北朝鮮産の砂利も昨年5月以降、最低100回にわたり中国に売却された。最低100万トン、2200万ドル(約24億円)に達すると報告書は指摘している。北朝鮮が違法な積み換えにより、安保理の定めた上限である50万バレルの8倍も多くの精製油を輸入した事実も明らかになった。

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