Source:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001765.000005176.html
【2021年7月12日 パリ/ニューヨーク 発】
ユニセフ(国連児童基金)と国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、13日に開催されるグローバル教育会合を前に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で現在も学校閉鎖が続く国がある現状について、共同で以下の声明を発表しました。
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COVID-19の流行が始まってから1年半が経過しましたが、何百万人もの子どもたちの教育はいまだに中断されたままです。現在も、19カ国で小中学校が閉鎖されており、1億5,600万人以上の生徒に影響が出ています。
これ以上、この状況を続けてはなりません。学校は最後に閉鎖され、真っ先に再開される場所であるべきです。
感染防止の取り組みの中で、各国政府は、疫学的な根拠がない場合でも学校を閉鎖し、長期間にわたって休校にしてきました。こうした措置は、最後の手段というよりも、最初の手段として頻繁に行われてきました。多くの場合、学校が閉鎖される一方で、バーやレストランは営業していました。
子どもや若者が学校に行かないことで被る損害は、取り戻すことができないかもしれません。学習の損失、精神的苦痛、暴力や虐待のリスク、学校給食や予防接種の機会の損失、社会性の発達の低下など、子どもたちが被る影響は、学業の達成度や社会参加、身体的・精神的な健康状態にまで及びます。多くの場合、最も影響を受けるのは、遠隔学習ツールを利用できない環境の子どもたちや、重要な発達段階にある幼い子どもたちです。
また、親や養育者が受ける損失も、同様に大きな影響を与えます。子どもたちが家にいることで、世界中の親たちが仕事を辞めざるを得なくなります。特に、家族休暇制度がない、または制限されている国ではなおさらです。
だからこそ、学校を再開して対面式の授業をするのは待ったなしなのです。
感染がゼロになるのを待つことはできません。小中学校は、感染を拡大させる主要な原因ではないという明確な証拠があります。一方で、学校でのCOVID-19感染のリスクは、ほとんどの場合、適切な予防策を講じることで管理可能です。学校を開くか閉鎖するかの判断は、リスク分析と、学校がある地域の疫学的な面をふまえた検討に基づいて行われるべきです。
学校の再開は、すべての教師と生徒がワクチンを接種するのを待つことはできません。低・中所得国を悩ませている世界的なワクチン不足の中で、最前線で働く人々や重症化や死亡のリスクが最も高い人々へのワクチン接種は、今後も優先事項です。すべての学校は、入学前のワクチン接種を義務づけないことを含め、学校に来ることを妨げず、できるだけ早く対面式の学習を提供すべきです。
学校を閉鎖することは、現時点における不確なメリットのために、私たちの未来を脅かす行為です。私たちは、より良い優先順位をつけなければなりません。学校を安全に再開することは可能であり、そうしなければならないのです。
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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 http://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 http://www.unicef.or.jp/
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