Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/6587083a02610b7227488ec2c798640e2d793655
衆院選が19日に公示され、31日の投開票に向けて選挙戦が始まった。選挙では、新型コロナウイルス感染症の影響で大打撃を受ける沖縄経済を、いかに立て直すかの政策論議が求められる。中小、小規模事業者や労働者からは、経済回復や所得向上に向けた政治のリーダーシップを求める声が上がった。 【まとめ】沖縄1~4区の立候補者をチェック コロナ禍による観光客の激減、消費の冷え込みによって多くの企業、店舗が苦境にあえいでいる。那覇市の国際通りに近い沖縄料理屋でアルバイトする比嘉節子さんは「観光客だけでなく、地元の人も周辺に足を運ばなくなった」と肩を落とす。度重なる休業や時間短縮営業で、店の売り上げも大幅に減った。「沖縄にとって観光業は経済の要。安心安全な沖縄へ、国会議員には、ワクチンパスポートの導入など実効性ある感染防止対策を進めてほしい」と要望した。 安倍晋三元首相、菅義偉前首相の下で、最低賃金は大きく上昇した。安倍氏が首相に就任した2012年に時給653円だった県内の最低賃金は、21年には同820円となった。ある中小企業の経営者は、人件費の増加が厳しいとこぼす。「零細企業が経営を続けられるような措置や制度を講じてほしい」と求めた。 最低賃金上昇の一方で、県民所得は依然として低い。豊見城市のタクシー運転手の男性は「とにかく給料を上げるための政策に本腰を入れてほしい。沖縄には、コロナの前から生活が苦しい人がいっぱいいる」と窮状を訴えた。 今回の選挙では、経済対策として与野党で現金給付を打ち出す政党が多い。琉球アスティーダスポーツクラブの早川周作代表は「目先の票を目的としたばらまきでは成長しない」とくぎを刺す。政治家には経営感覚が必要だとして「沖縄と日本を長期的にどうやって成長させていくのかのビジョンを示し、各省庁を説得できる具体的な事業計画を出せる議員を選ぶ必要がある」と持論を述べた。 食品卸売り業に就くネパール国籍のドン・シモンさんは、同郷の友人の中にはコロナ禍で職を失い学費が払えなくなった人もいるといる。「沖縄には外国籍の居住者が多く、困っている人もいる。議員には少数派の支援も検討してもらいたい」と語った。
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