Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/fca68c4b618197575a59416c60f55e6e88d54d3d
11月20日に開幕するサッカーのW杯カタール大会が目前に迫る中、欧州ではカタールの外国人労働者などの人権問題を巡り、抗議活動が広がっている。 仏メディアによると、パリやボルドーなどの主要都市は、大会に向けたイベントスペース「ファンゾーン」や大型ビジョンを使用した「パブリックビューイング」を開かない方針を示した。リヨン市のグレゴリー・ドゥセ市長はカタール大会について「私はこのW杯に公的資金を1ユーロも投入しない」などと述べている。ベルギーのメディアでも、一部の地方自治体やカフェなどで、大会を放映しない動きがあると報じた。 各国から批判の声が上がったのは、外国人労働者の非人道的な労働環境にある。英ガーディアン紙によると、カタール大会が決定した2010年以降、インド、パキスタン、ネパールなどからの外国人労働者が、少なくとも6500人死亡した。そのうち、会場の建設に当たった労働者の死亡者数は37人だった。英BBCは酷暑の中の長時間労働による熱中症の「急性心不全」や「呼吸不全」での死亡が、業務に関連して数えられていないとみている。 同性愛を違法としているカタールでは、性的少数者(LGBTQ)に対する対応から、厳しい視線がそそがれた。イングランド代表で主将のFWハリー・ケインは大会で、反差別や多様性を象徴する「One Love」の腕章を着用する。国際サッカー連盟(FIFA)が禁止しても罰金の覚悟で着用を予定。オランダ、スイス、ウェールズなど欧州9カ国の主将が着用を予定している。 BBC中東によると、カタールのタミム首長は25日のテレビ演説で、大会の開催を巡り「前例のないキャンペーンにさらされている。開催が決まってから誠実に対応してきた」など反発した。
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