2020年5月14日木曜日

希少な淡水イルカの死骸発見、封鎖下で密漁増加の恐れ バングラ

Source:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200512-00000000-jij_afp-int
5/12(火) 0:37配信、ヤフーニュースより
AFP=時事
【AFP=時事】バングラデシュ当局は10日、河川の保護水域で、内臓を取り除かれた淡水イルカの死骸が見つかったと発表した。新型コロナウイルスの流行に伴う封鎖下で、絶滅にひんしている淡水イルカの密漁に及ぶ漁師が増えるのではないかとの懸念が生じている。

【関連写真】川の土手で発見された淡水イルカの死骸(ショッキングな内容が含まれます)

 漁業当局者がAFPに明らかにしたところによると、南東部ラオジャン(Raojan)の住民が、ハルダ川(Halda River)の土手で体長157センチのガンジスカワイルカの死骸を発見したという。

 同当局者の話では、死骸は首から尾まで深く切り裂かれており、皮下脂肪がなくなっていた。カワイルカの皮下脂肪からは、伝統薬として用いられる油が抽出される。

 ハルダ川研究所(Halda River Research Laboratory)の関係者は、ロックダウンが始まって以降、同じ保護水域でガンジスカワイルカの死骸が見つかったのはこれで2度目だと述べた。

 ガンジスカワイルカは国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストで「危機」種と分類されており、バングラデシュではガンジスカワイルカを殺すことは禁止されている。

 匿名で取材に応じた地元の森林当局者は、密漁で生計を立てようとする地元住民が、ハルダ川でトロール網を使って漁をし始め、同じ網にカワイルカもかかっていると指摘した。普段、河川周辺を巡回している警官らは、封鎖措置の取り締まりに動員されているという。

 カワイルカが網にかかると密売人らの手に渡り、脂肪や油が売られる。ある当局者は「村人の多くはイルカの脂肪が病気を治すと信じている。良い値段で売れる」と述べ、今後カワイルカが犠牲になる事例が増えることを危惧している。

 世界自然保護基金(WWF)によると、ガンジスカワイルカはネパール、バングラデシュ、インドの河川に生息しており、その個体数はあわせて1200~1800頭だという。【翻訳編集】 AFPBB News

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