Source:https://news.nicovideo.jp/watch/nw6178346
http://karapaia.com/archives/52197963.html
ネパールのホクシという村はとても貧しい。その為村人らは自分の臓器を売って生活の糧にしている。臓器ブローカーが定期的にこの村周辺にやってきては、金に困っている村人たちに健康な腎臓を片方売るようけしかける。
その結果大人の成人のほとんどが腎臓を1つ摘出されており、この村は「腎臓村」とも呼ばれている。
善良な村人たちを騙す臓器ブローカー
臓器ブローカーは、善良な村人たちに、人間は腎臓ひとつでも生きられるとか、腎臓は切り取っても再生するといったでっちあげ話をして、南インドに連れて行って手術をしてしまう。4人の子供の母親であるギータという女性は、こうした言葉に騙されて、たった2000ドル(約24万円)で自分の腎臓を売ってしまった。
ギータは語る。「彼らは10年間もわたしたちの村に通ってきて、村人に腎臓を売るよう言葉巧みに誘いかけていましたが、わたしはいつも断っていたんです。でも、子供たちが大きくなって、もっと頑丈が家が欲しいと思うようになりました。いつも自分の家と土地が欲しいと思っていたし、子供ももっと欲しかった。心から欲しかったんです。だから、ブローカーと義妹と一緒にインドへ行って、手術を受けました」
手術そのものはたったの30分で済んだが、ギータは3週間も入院するはめになった。「目覚めたとき、まだなにもされていないような気がしたのですが、すでに手術は終わっていました。それから腎臓代として20万ネパールルピーを支払ってもらって村に帰り、土地と家を買いました」
不幸なことに、ギータが自分の腎臓を犠牲にして手に入れた家は、4月25日にネパールを襲った大地震で倒壊してしまった。この災害のせいで、多くの村人が家を失い、悲しみをまぎらわせるためにアルコールにおぼれる結果になってしまった。そんな状況でも、臓器売買だけが繁盛し、ネパールを腎臓バンク化してしまったのだ。
ネパールでも違法な臓器売買
臓器売買はネパールでも違法である。にもかかわらず毎年、およそ1万の闇市場が7000もの腎臓を取引しているという。
すべての臓器ブローカーがきちんと村人の同意を得ているわけではない。さらわれてきて、無理やり摘出手術を受けさせられる人もいる。
あるいは、別の手術が必要だと騙されて、知らないうちに腎臓を摘出されてしまうケースもあるという。腎臓をふたつとも取られて、殺された人もいる。こうして"収穫"された臓器は、ドナーが受け取る金額の6倍もの値段で裕福な被移植者に売りつけられている。
昨年、タイム誌がケナン・タマングの話を記事にした。彼は義理の息子にインドのチェンナイでいい仕事があると言われて行ってみると、病院に連れて行かれ、いきなり腎臓を摘出すると言われた。腎臓の代金としてかなりの金額をもらえるし、腎臓は再生するから合併症もないと言われたという。
ガネーシュ・バハドール・ダマイも同じような体験をした。彼は実入りのいい仕事を探してインドへ行き、インド南部のバンガロールで見知らぬ連中と酒を飲んだ。いつの間にか、注射をされて24時間の間意識がなくなり、目覚めたときは病院にいて、腎臓を取られた後だったという。3ヶ月後、150ドルを与えられて家に帰され、狭い土地を買ったという。
ネパールの人権を守る会の弁護士でコーディネーターのラクスマン・ラミヒハネによると、治安部隊が定期的に監視しているにもかかわらず、村人たちは自分の住んでいる村で恐怖と不安を感じているという。インドや外国での実入りのいい仕事やいい暮らしをエサに、彼らを誘惑しようとする新顔のブローカーと毎日遭遇しなくてはならないのだ。
村に戻ってきても、騙されて腎臓を売ったことが村の噂になり、半ば村八分的な存在になってしまい、その子どもたちまでが学校でのけ者にされることもある。こうした状況に不満が重なってうつ状態になり、飲酒におぼれてしまう人もいるという。
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