Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/0aab9e78890bd944491dd88f88c897ca1b24d1e1
【上海時事】ネパール・中国の国境地帯を襲った土石流災害では、両国の情報共有の不備が被害拡大につながったとの批判がくすぶる。
中国は発災後、複数の気象衛星で災害現場の監視を開始。観測データと人工知能(AI)を組み合わせた早期警戒システム「媽祖」をネパールに供与するなど、挽回を図っている。
ロイター通信がネパール当局者の話として報じたところによると、両国は5月に災害リスク低減を協議する会議を開いたものの、中国側からはその後、氷河の危険性に関する十分な情報共有がなかったという。
媽祖は気象衛星で収集した雲や降雨などの観測データと現地の状況をAIモデルで分析、災害リスクを判断する。国営新華社通信などによれば、中国気象局は8月26日の土石流発生を受けて急きょネパール向けのシステムを構築し、3日後の29日に試験提供した。
媽祖は既にパキスタンやスリランカ、エチオピアなど7カ国で運用されているほか、50カ国以上に試験提供されている。気象局の陳振林局長は「AIによる気象分野の技術革新と媽祖の世界的な利用に弾みをつける」と拡大に意欲を示す。
運用中の7カ国とネパールはいずれも、中国が推し進める巨大経済圏構想「一帯一路」に名を連ねる。気象データとAIモデルを活用する媽祖は、一帯一路に多い開発途上国でも比較的容易に導入できるとされる。
習近平国家主席は7月に上海で開催された「世界AI大会」の開会式で、今後5年間に媽祖を30カ国で展開する意向を明らかにしていた。今回のシステム供与には、中国のしたたかな計算も見え隠れしている。
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