Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/66d56f00304a88d3b33af53d1feeeef1d5be1376
【台北=西見由章】ネパールと中国の国境付近の土石流災害は26日で発生から1カ月となった。両国の死者は1496人、行方不明者は5804人に上り、遺体の捜索や身元特定も進んでいない。
【写真】ネパール国境付近で大規模洪水、土石流が建物や車両巻き込む
ネパール当局によると、同国側の死者は1453人、行方不明者は5285人。身元が判明して遺族に引き渡された遺体は112人で死者の8%弱にとどまる。犠牲者が広範囲に押し流され遺体の損傷が激しいことも身元の特定を困難にしている。
首都カトマンズ在住のニラジャン・パウデルさん(37)はヌワコト郡の実家が被災し、両親や妹一家ら5人が行方不明となった。電話取材に応じたパウデルさんによると、ヒンズー教の習慣に従い、神聖な草で編んだ人形を代わりにして5人の〝火葬〟を行ったという。「遺体がみつからないまま家族を失った痛みは言葉にできない」
行方不明の場合は死亡診断書が得られないため補助金や保険金などの申請ができず、家族への経済的支援が宙に浮くケースも目立つ。ネパール政府の9月中旬の被害報告によると、被災建物は7570棟、被災者は3万2963人に上り、生活再建も喫緊の課題だ。
水力発電所で建設作業員として働いていたサントシュ・タパ・マガルさん(34)はラスワ郡の自宅が土地ごと流された。家族は無事だったが「着の身着のままで逃げたので何も持っていない」と話す。
避難所で大家族が長期間暮らすのは難しく、現在は両親を避難所に残し、カトマンズで子供が通える学校を探している。「災害の記憶で精神的に苦しむ子供たちを安心させ、生活を立て直す場所が必要だ」
水力発電所の技術者、キシャン・アディカリさん(33)は職員宿舎にいた母親(50)と娘(2)が行方不明のままだ。DNAサンプルを当局に提出したが、2人の情報はない。
ネパールの電力供給の9割を占める水力発電所では、関係者900人以上が行方不明になった。アディカリさんは「最も重要な教訓は、安全を後回しにはできないことだ」と対策を訴えた。
ネパールでは外国人636人も行方不明となった。大阪市在住の一家とみられる5人の安否も判明していない。

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