Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/09a5e0e844ff7c59895441597020c1193bd4b25d
8月に中国との国境付近で大規模な土石流災害が発生したネパールに対して、気候変動によって生じた「損失と被害(ロス&ダメージ)」を支援する国連の基金から2160万ドル(約34億円)が提供されることが22日、大筋で決まった。2022年に各国が創設に合意した同基金からの拠出決定は初めて。今後の基金運用の先例となりそうだ。
【グラフで見る】世界の気温上昇と各地で顕在化する被害は
基金の臨時理事会が同日開かれ、ネパール政府が要請していた2000万ドルに事務費用160万ドルを加えた拠出枠を暫定的に確保することを決めた。ネパールから正式な申請を受け付けた上で、12月の理事会で本承認する見通し。
ロス&ダメージとは、気候変動への対策を講じても防ぎきれずに生じる悪影響を指す。被害が深刻化しやすい途上国側の要求を先進国側がのむ形で、22年の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で基金創設が決まった。
ネパールは8月の土石流災害の遠因に地球温暖化があると訴えている。同政府は復興に少なくとも47億1000万ドル(約7400億円)を要すると試算しており、今回の拠出枠はその0・5%に満たない。
◇先進国と途上国に大きな隔たり
温暖化の進行で世界各地でさまざまな気象災害が相次ぎ、基金に対する途上国側の期待は膨らんでいる。基金によると、6月時点で約120カ国から計28億ドル(約4400億円)の申請が寄せられた。しかし、これまで日本を含む主に先進国側が拠出した額は計6億ドル(約950億円)余りにとどまり、大きな隔たりがある。
どの国がどの程度の金額を拠出するかも決まっておらず、基金の実効性が問われている。11月にトルコで開かれるCOP31では、資金援助の増額や今後の基金運用が一つの争点となりそうだ。【高橋由衣】

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