Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/72e93311a24de06135aba846a7cdb21ea36f9189
5月29日はエベレスト登頂記念日です。1953年のこの日、世界最高峰のエベレスト(標高8848m)に、ニュージーランド出身の登山家エドモンド・ヒラリーとチベット人シェルパのテンジン・ノルゲイが初めて登頂に成功したことを記念しています。 17年後の1970年5月11日には、登山家の松浦輝夫と冒険家の植村直己が日本人として初めてエベレスト登頂を果たしました。そのため、この日は「エベレスト日本人初登頂記念日」に制定されています。どちらも5月ですが、この時期はヒマラヤの気候が安定しているため、登頂に成功する確率が高く、エベレスト登山にとってはベストシーズンです。 実は、エベレスト登頂には多額の資金が必要です。まず、入山料が約110万円(ネパール南東ノーマルルート)、登山ガイド費用、食費、移動費、滞在費、運搬費、その他道具代なども含めて500万から1000万円といわれています。現代のエベレスト登山はルートが確立され、公募隊と呼ばれるガイドが引率をしてくれます。 それだけでなく、時間も必要です。日本からの移動に加え、天候待ち、深刻な高山病にならないよう酸素の少ない高地へ体を慣らしながら登っていくため、少なくても1カ月はかかるとされます。 そしていちばん大事なのが力です。山に登る体力だけでなく、高地に慣れる厳しいトレーニングや、困難に耐える精神力や危機を察知して命を守る判断力も不可欠です。 これらのお金・時間・力に加えて、最後に必要になるのが「運」です。標高8000メートルを越えると、そこは低酸素、低気温で「デス・ゾーン」と言われる生存も脅かされる世界。山頂付近では特に天候が変わりやすく、ジェット気流の影響をうけた強風が吹き荒れるため、長居をすることができません。万全をつくして準備をしても、登頂成功は大きく「運」によって左右される部分も大きいのです。
Forbes JAPAN 編集部
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