Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/35f27b69dc5c895256823a6923205fcc3ce93417
仙台市青葉区にあるインドカレー店の軒先に、一風変わった自動販売機がある。カレーの材料となる本場のスパイスがずらりと並び、クラフトコーラやチャイを作るためのセットまで。差し込まれた店員の写真は満面の笑みで目を引く。しかも、レシピ付き。 【写真】スパイスの自販機と店主の槻田繁樹さん=2021年9月10日、仙台市青葉区、三井新撮影 自販機があるのは、同区宮町3丁目のインド・ネパール料理店「SANTA+(サンタプラス)」。もともとアジアからの留学生向けに店内で販売していたスパイスセットが好評で、店主の槻田繁樹さん(49)が「24時間買えたら面白いかも」と考えた。 たばこの自販機を知人から安く手に入れ、2020年春から置いている。並べているのは、シナモンやターメリックといったスパイスのほか、数種類のスパイスを組み合わせてカレーを作れるようにしたセットなど。チャイやクラフトコーラを作るセットもある。値段は150円~690円とバラバラだ。 キーマカレーのセットのボタンには、レシピを考えたネパール人店員、ミスラ・ビカスさんの写真を入れた。「シェフにも親しみを持ってもらいたい」と槻田さん。 特に人気なのは、キーマカレーとバターチキンカレーのスパイスセット(ともに3~4人分、税込み540円)だ。肉やタマネギを用意すれば30~40分でカレーが作れるよう、簡単なレシピも付けた。1日に2、3品が売れるという。 店のメニューは日本人の舌に合うよう味を変えているが、自販機のスパイスセットは「パンチの効いた本場の味に近い」。それでも、槻田さんは「日本人も興味を示してくれれば」と願う。 コロナ禍の影響で、店の売り上げの8割を宅配が占めるようになった。店内で食事を楽しむ光景は減り、訪れるのは宅配サービスの配達員ばかりだ。 日々スパイスを詰める槻田さんは言う。「コロナで面白いことが少なくなっている今、カレーをおうちで作ってちょっと楽しもうかと思ってくれたら」(三井新)
朝日新聞社
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