Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/8f639965166f8a3ce01f9949c3bcace0f8bfb7ef
そうしてサンパウロに滞在する期間、ブラス地区にあるガネッシュさんのアパートを5人のネパール人とシェアして帰国まで過ごすことになった。9月にカトマンズの国際空港が再開し、9月2日に帰国便を予約したものの、3日前に急きょフライトがキャンセルされ、1週間後の9日に再予約し、空港から旅立とうとした矢先、PCR検査の結果が英語版ではなかったため出国が認められず、その翌日にさらに検査をやり直し、11日にようやくカトマンズに向かうことができた。新型コロナウイルスのPCR検査は4回受けることになり、予想外に300ドル以上を費やした。
南米ビジネスにも前向き
「予想外のブラジル滞在延長でしたが、その間、様々な出会いに恵まれ、将来の南米ビジネスにも前向きな話がありました」と、帰国できないハプニングも前向きに過ごしたサプコタさん。 この半年は収入がストップしたが、これまでの経験からコロナ危機に臆することはない。カトマンズでは自社ビルを有し、空いた時間はライオンズクラブのアクティブメンバーとして慈善活動に取り組み、サンパウロでもブラス地区のネパール人ネットワークを通じて出合ったNGOでボランティア活動に携わってきた。 サプコタさんの第一言語はネパール語、次いでヒンディー語、英語、マレーシア語、中国語(マンダリン)でもコミュニケーションができる。通常、国際間の取引は日本でも英語で行っている。 ポルトガル語にはなじみがなく、ブラジルでの商談は少し戸惑うこともあったが、ビジネスに大きな障害とは感じなかった。NGOには英語を話すフィリピン人やアフリカ諸国のメンバーもおり、初めてのブラジルも違和感なく過ごすことができた。 「ブラジルに世界最大の日系コミュニティーが存在することは知りませんでした」 と話すサプコタさん。 ヒマラヤでは希少な蜂蜜が採れることから、リベルダーデ地区の健康食品店を訪ね、プロポリスやブラジル産の石けんにも興味を持った。 「将来の夢は世界各国を訪ねることです。今はまずパンデミックの収束を待ち、ネパールでのビジネスを再開させます」。 サプコタさんは今回の予期せぬ長期滞在の間にブラジルのことも気に入り、思いがけずアフリカからの移民と出会い、お茶に興味を持たれた。 近くは南アフリカやポーランドがビジネスでの目的地だ。ブラジルに戻ることを希望しつつ、一旦ホームカントリーのネパールへ旅立った。(つづく、大浦智子さん取材)
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