2017年1月31日火曜日

勤労留学生 ニッポンの今/中 甘い勧誘信じ生活苦 追い詰められて逃亡・犯罪も /群馬

Source: http://mainichi.jp/articles/20170126/ddl/k10/040/070000c
毎日新聞



ネパールの首都カトマンズでは「STUDY IN JAPAN」など日本留学を勧誘する看板を多く見かける

 「勉強しながら月2000ドル(約20万円)稼げる」。栃木県の日本語学校に通うベトナム人留学生は、留学前、あっせん業者からこんな誘い文句が書かれた資料を受け取り、留学を決めた。しかし、栃木県内の日本語学校に務める男性職員はこの資料を見た時、思わず目を疑った。「そんなわけないだろう」
     留学生は、法務省の許可を得れば、週に28時間働ける。しかし、この制限の下で「月20万円」稼ぐには、単純計算で時給1800円程度の仕事に就かなければならないが、そうした仕事を見つけるのは難しい。「週28時間の労働制限は一つの職場に限られたことで、仕事を複数すればいい」。こんな誤った誘い文句で勧誘された留学生もいる。
     その結果、しわ寄せが来ているのは留学生たち本人だ。
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     東京・高田馬場の日本語学校に通うネパール人留学生、ロシャン・カドカさん(26)は昨年10月に来日した。あっせん業者から「月に20万~30万円稼げる」と聞き、家族に仕送りも約束した。
     留学にあたり、渡航費や入学前金などのため金融機関から借りるなどして約120万円を用意した。関係者によると、このうち、15万~18万円はあっせん業者が「手数料」として受け取っている。
     しかし、現実は違っていた。今のホテルのベッドメーキングのアルバイトは月収7万5000円。毎月のアパート代(3万2000円)と学費の返済(6万6600円)をとても払いきれない。食費や携帯電話代金も必要になるため、今は逆に、家族からの仕送りに頼っている。「今はもっとたくさん働けたらいいのにと思ってしまう……」。当初の留学の目的も見失いつつある。
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     追い詰められた末、逃亡したり、事件に結びついたりするケースも出ている。2015年6月、日本語学校から逃走したベトナム人男性2人を、金属加工工場で不法就労させたとして、栃木県の派遣業の男が県警に逮捕された。
     今月20日には、伊勢崎市内でタイヤ約40本を盗んだとして元留学生を含むベトナム人の男2人が窃盗容疑で逮捕された。県警の調べに「生活費を得るために売る目的で盗んだ」と供述している。
     懸念はこれだけにとどまらない。県警外事課の担当者は警告する。
     「留学生問題に早く手を打たないと、不法滞在者を生み、それが犯罪の温床になり、テロリストが紛れ込む恐れもある」【杉直樹】


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