Source:https://www.tokyo-np.co.jp/article/149946
2021年12月20日 07時16分、Googleニュースより
新型コロナウイルスに苦しむネパールの子どもたちのため、マスクを募っていた三島市のNPO法人「グラウンドワーク(GW)三島」に、県内を中心に全国から五万五千枚超が寄せられた。十七日に発送を終え、クリスマスイブの二十四日までに現地にプレゼントとして届く予定だ。GW三島の渡辺豊博専務理事は「思いやりの気持ちに感謝いっぱいだ」と語った。(渡辺陽太郎)
十七日夕、同市芝本町のGW三島事務局は段ボール箱でいっぱいだった。身長一八三センチの渡辺さんの腰の上の高さまで積まれ、スタッフたちが一つ一つに伝票を貼り付けていた。渡辺さんは「大変な作業だったが、うれしさが勝った」と振り返る。一時間半ほどかけ業者に託した。
発送したのは不織布が約五万枚で布製約五千百枚。不織布のうち約三万枚は、本紙の記事(今月上旬掲載)を見た湖西市の企業から寄せられた。布製のうち約二千枚は政府が昨年、全戸配布したいわゆる「アベノマスク」で残りが手づくり。マスク以外にも手編みの色鮮やかなマフラーが四十一枚、靴下六十一足、せっけん百五個などが届いた。
GW三島と協力して寄付を募ったネパール日本友好協会(山梨県大月市)のネパール本部(首都カトマンズ)を通じ、幼稚園児から大学生まで約八千人が通うバグマティ校の子どもとその家族に使ってもらう。
GW三島によると、同校には富裕層も通うが、学長が私費で支援する貧困層も多いという。ネパールは十分なワクチンを確保できず、感染防止にはマスク着用しかないのが現状だが、価格が高騰しており、貧困層は買うことができない。GW三島と同協会は随時、寄付を募っているが、協会ネパール本部からの緊急要請を受け、広くマスクの寄付を呼び掛けた。渡辺さんは「五万枚超も集まるなんて想像できなかった。日本人の優しい心は必ず伝わる」と寄付に感謝した。
ただ五万枚超を贈っても、同国の状況は大きく好転しない。渡辺さんは「一団体では限界がある。多くの団体にも活動が広がってほしい」と話す。アベノマスクの保管に大量の公費が投じられていることに触れ「必要な国に贈るべきだと思う」と話した。
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