2018年5月31日木曜日

南アジアでは、女子生徒の3分の1が生理中に学校を欠席

Source:https://www.sankei.com/economy/news/180524/prl1805240381-n1.html
2018.5.24、GOOGLEニュースより

 特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン
-5月28日月経衛生デーに、世界の月経の課題について考える-
 国際NGOウォーターエイドとユニセフ(国連児童基金)の新しい報告書によって、南アジアの学校では、適切なトイレの設置や生徒への月経衛生教育に改善がみられることがわかりました。しかし現在も、およそ3分の2の女の子は初経を迎えるまで月経についての知識を得る機会がなく、3分の1以上の女の子が毎月生理になると学校を欠席しています。
 5月28日は、月経衛生デー
月経衛生デーは、話題にすることを避けられがちな月経について話をすること、そして安全な水やトイレを使えないことが月経中の女性に及ぼす影響や、そうした環境下に置かれている世界中の何十億人もの女性たちについて考えるための日です。
 報告書「南アジアの学校における月経衛生管理」
国際NGOウォーターエイドとユニセフ(国連児童基金)の新しい報告書によって、南アジアの学校では、適切なトイレの設置や生徒への月経衛生教育に改善がみられることがわかりました。南アジア(アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、インド、ネパール、パキスタン、スリランカ)では、学校の衛生設備は5年前の2013年に比べて21%増加しており、いくつかの国では学校のカリキュラムに月経に関する内容が組み込まれるようになりました。
 しかしこうした進歩にも関わらず、36~66%の女の子が初経(初潮)を迎えるまでの間に必要な情報を受けとれていないこともわかりました。
 スリランカ、バングラデシュ、パキスタンに住む女の子の3分の1以上が、水が使えない、プライバシーが保たれていない、生理用品を処理できる場所がないといったトイレ施設の不備や、スポーツをしてはいけない、学校に行ってはいけない、宗教的な場所を訪れてはいけないといった社会・文化的な制約によって、毎月生理中に学校を欠席しています。
 報告書の主要なポイントは以下です。
 バングラデシュでは、98%の中学校に適切な機能を備えたトイレがありますが、プライバシーの配慮や生徒の人数に応じた数を確保することに関しては課題が残っています。
南アジアでは、月経に関する情報が不足している、もしくは不明瞭です。スリランカでは66%の女の子が、初経を迎える前に月経に関する知識を持っていなかったと報告しています。
南アジアの女の子の3分の1以上は、生理中に学校を欠席しています。バングラデシュの31%の女子が出席状況に月経の影響を受けており、アフガニスタンとスリランカでは約37%が影響を受けています。
南アジアの多くの国は、世界保健機関(WHO)が定める「25人の生徒に対して女子トイレ1つ」という基準からは程遠い状況です。ネパールのシンドゥリ郡では、170人の女の子に対してトイレは1つでした。
インドだけで年間10億を超える生理ナプキンが捨てられており、効果的な廃棄物管理が必要であることは明確です。廃棄物処理の民間セクターとの連携や、生理用品を取り扱う企業の社会的責任を促していく必要があります。
 世界の月経に関するタブーを紹介する動画を作成
ウォーターエイドは5月28日の月経衛生デーに向けて、世界中の女性と男性を対象に、月経について話をし、様々な面で女性に制約を与えている月経に関する迷信やタブーを打ち破るよう呼びかけています。世界のタブーを紹介する動画「世界の「ルール」を破れるか」もご覧ください。
 ウォーターエイドとは
2030 年までにすべての人が安全な水とトイレを利用できる世界を目指し、貧困下で生活する人々の水と衛生状況改善に専門的に取り組む国際NGO です。1981 年にロンドンで設立され、2018 年現在、34 か国で水・衛生支援を実施しています。
http://www.wateraid.org/jp

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