2016年6月6日月曜日

登山料だけでも約100万円以上!エベレスト登山にかかる費用は?

Source:http://www.excite.co.jp/News/bit/E1464570581631.html

2016年6月1日 、GOOGLEニュースより、



タレントのなすびさんによる登頂成功で話題になったエベレスト。実は高額な登山料を納めなければならないのはご存知だろうか。ネパールでは標高7000メートル以上の山のピーク(山頂)を目指す場合、すべてネパール政府の許可が必要となる。さらに、一部の山では「リエゾン・オフィサー」と呼ばれる連絡調整を行うスタッフの同行が義務付けられている。

現地滞在費やスタッフを雇う費用も


かつてエベレストの登山料は、一人あたり2万5千米ドルかかった。1ドル100円で計算すればおよそ250万円。ただし、グループ割引制度を利用すれば、7人以上だと1人1万ドル、およそ100万円とかなり割安になる。しかし、"エア登山者"を登録したり、形だけチームに入る単独登山者がいたため、2015年からは、単独・グループを問わず1人1万1千ドルに統一された。それでも100万円以上を負担しなければならない。

登山許可は一度の申請で、2年間有効だ。その間ならば再挑戦が可能だが、登山に適したシーズンは春季に限られるため、実質的に挑戦できるのは2回までといっていいだろう。

エベレスト登山にかかる費用は登山料だけではない。現地への渡航費、滞在費はもとより、荷物運びや、身の回りのサポートをしてくれるスタッフを雇う必要がある。通常は高地に順応したネパールの少数民族であるシェルパ族が採用される。シェルパの日当は1日あたり10~20ドル程度。ネパールの経済事情は、大卒のサラリーマンでも月給はおよそ100ドル、農家にいたっては30ドル以下しかいないことを考えれば、かなり高給な仕事に見える。
それでも、雪崩に遭遇するなど、死亡リスクのある仕事であり、やはり安すぎると言わざるをえないだろう。

さらに、エベレストのベースキャンプには車を乗り入れることができないため、荷物を運ぶヤク(水牛)のチャーター代も必要になる。そのほか、ベースキャンプの滞在費用、ゴミの処理必要、酸素ボンベのチャーター代などもかかり、トータルすると、登山料のほかにも100万円近くかかる計算になる。

莫大な登山費用を工面するため、なすびさんはクラウドファウンディングにより資金集めを行った。確かに個人レベルではなかなか負担できる金額ではない。テレビの企画などで撮影が行われる場合は、別途撮影料が必要となり、さらに金額は跳ね上がる。高額な登山料はネパールの国策であり、貴重な収入源となっていることは間違いない。

ちなみに、エベレストの山頂を目指さず、標高5300メートルにあるベースキャンプより以下の地域に入るだけなら、高額な登山料は課されない。ただし、一帯が国立公園に指定されているため観光には30ドルほどの入域料が必要になる。安く思えるかもしれないがネパールの物価を考えれば途方もない値段であろう。
(下地直輝)

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