Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/12f7ecfb129a51f8bc50a707f48e6d04ee74f46a
(CNN) 南アジアの内陸国、ネパールが連日の雨期の大雨によって引き起こされた洪水や土砂崩れに見舞われ、約200人が死亡したほか、各地で被害が出ている。 【画像】カヤックに赤ちゃんを乗せて救出するネパール軍の要員 首都カトマンズの南部や近隣の都市からの画像には、降り続く豪雨によって主要な河川が危険な水位をはるかに超えて増水し、町が水没したり、厚い泥に埋もれたりしている様子が捉えられている。 洪水と土砂崩れによって、数百軒の家屋が損壊したほか、幹線道路は寸断され、送電線は切断された。ネパールでは数カ月前にも記録的な大雨や鉄砲水に見舞われていた。専門家によれば、気候危機の影響で、大雨や洪水などの激しさが増している。 捜索隊は、遠隔地で家の下敷きになったり、洪水によって身動きが取れなくなったりした住民のところへ移動するのに苦労している。 大きな被害が出たカトマンズ南部の町では、ネパールの武装警察がジップラインを使って氾濫(はんらん)した川を横断している様子が捉えられている。他の地域では、救助隊が住民を救出するために素手で泥やがれきをかき分けたり、屋根に取り残された人々を救出するためにボートやヘリコプターを利用したりしている。 ネパールの当局者は9月30日、CNNの取材に対し、27日以降、少なくとも192人が死亡したほか、96人が負傷し、数十人が行方不明になっていると明らかにした。 警察によれば、3700人あまりが救出された。当局によれば、救助隊が遠隔地や孤立した地域に到着すれば、死者の数はさらに増える可能性がある。 ネパールの中部と東部の多くに洪水や土砂崩れの影響が出ている。 ロイター通信によれば、29日にカトマンズ郊外の幹線道路を走行していたバス2台が大規模な土砂崩れに襲われ、車内から16人の遺体が収容された。 警察が投稿した動画によれば、2歳の男の子が倒壊した家屋から救出された。警察によれば、男の子の両親と兄弟は死亡したという。 ネパールが雨期に大雨に見舞われるのは珍しくないが、専門家からは、今年は特に被害が大きいとの声が出ている。 専門家は、今回の大雨の影響について、氾濫原での計画外の建設や貧弱な排水路といった横行する開発と都市化によって悪化したと指摘。政府や都市計画の立案者に対して、町がより多くの水を吸収できるよう、地下の雨水・下水システムや、湿地の回復に対する資金を増やすよう求めている。
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