2016年2月16日火曜日

ネパール首相、19日にインド訪問 関係改善へ

Source:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160208-00000551-san-asia

産経新聞 2月8日(月)、ヤフーニュースより
 【ニューデリー=岩田智雄】ネパールのシン首相顧問は8日、産経新聞に対し、オリ首相が今月19日にインドを初訪問することでインドと暫定合意したと明らかにした。物流が停止している両国の国境付近では5日、ネパール新憲法に抗議する親インド住民「マデシ」が設置していた障害物を両国の住民が強制撤去し、トラックの運行が再開した。国境封鎖問題で悪化したインドとネパールの外交関係が改善に向けて動き出した。

 ネパール政府は、20日にモディ印首相と首脳会談を行う方向で調整している。昨年10月に首相に就任したオリ氏の初外遊となる。

 ネパールでは昨年9月、新憲法が制定されたが、南部の「マデシ」住民が権利拡大を求めて抗議運動を行い、インド国境の主要道路の封鎖を始めた。燃料を含む物流の大半をインドからの輸入に頼るネパールでは物資不足が起き、オリ氏は「インドによる非公式の国境封鎖」と非難。インドはこれを真っ向から否定してきた。

 こうした中、ネパール議会は先月、マデシの要求を一部受け入れ、選挙制度を見直す憲法改正案を採択し、インドも歓迎を表明した。しかしマデシは、最大の要求である州区割りが是正されていないとして抗議を続けていた。ネパールは、中国から新たな燃料供給の約束を取り付けており、インド側では「圧力はネパールを中国になびかせ逆効果」(元軍高官)との声が上がっていた。

 ネパールでは、新首相は物流を含め関係の深いインドを初外遊先に選ぶのが通例。オリ氏は訪中を優先するのではないかとの見方もくすぶっていたが、インドはネパールを自国側に手繰り寄せた形だ。ただ、マデシは「封鎖は終わっていない」としており、火種を残している。

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