2016年2月22日月曜日

外国人留学生数、全国2位の福岡 就職先は関東や関西に流出 企業とのミスマッチどう解消?

Source:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160216-00010012-nishinp-soci

西日本新聞 2月16日(火)、ヤフーニュースより
 日本で学ぶ外国人留学生を採用する企業が増えている。国際化が進み、海外展開や訪日客への対応に欠かせないからだ。ところが福岡県の場合、留学生数は東京都に次いで多いのに就職先は関東や関西に集中し、せっかくの人材を流出させている。留学生を受け入れたい地元企業と福岡で就職したい留学生のミスマッチをどう解消するか。県内で取り組みが始まっている。

【留学生の就職先ランキング】

 日本学生支援機構によると2014年5月現在、県内の留学生は1万4252人で、都道府県別では全国2番目に多い。福岡アジア都市研究所の柳基憲研究主査は「物価が安くて住みやすく、大学や専門学校など受け入れ機関も充実しているため」と分析する。
 一方、法務省の調査では、県内で就職する留学生は475人で全国5位(14年5月現在)。そもそも首都圏などに比べて企業が少ない上、大学が開く就職説明会は大手中心で、既卒者や専門学校生が地場の求人情報に触れる機会はほとんどないという。
 そこで県専修学校各種学校協会は12年から、福岡市で留学生対象の就職説明会を始めた。今年は今月4日に開催。アジア系を中心に約300人が参加し、各企業のブースで採用担当者の話に熱心に耳を傾けた。
 ネパール出身のガウタム・クリシュナさん(26)も日本での就職を望む。今春、福岡市にあるコンピューター関連の専門学校を卒業予定で「外国人が欲しいと言ってくれる企業は多いので、たくさん回りたい」と意欲的だ。特に「福岡で働きたい」との思いは強い。「東京は人が多過ぎる。福岡は住みやすいから」
 企業側のニーズも高まっており、今年は過去最多の29社が参加した。初めてブースを出した福岡市の美容機器販売会社エムズモアは、売り上げの約4割が中国、韓国を中心とした外国人。採用担当者は「深いコミュニケーションを取る上で必要な人材」と期待する。
 14年には、日本で就職した元留学生が福岡市で支援団体CIP(Creative Interchange Platform)を設立。後輩と交流会を開いたり、自己PR動画の作成を指導したりしている。
 今月6日には福岡市でワークショップを開いた。県内8社の担当者らが、採用で重視する点や面接のポイントをアドバイス。韓国出身の大学生カン・レスさん(22)は「どうすれば就職できるか分からないことだらけだった。細かい疑問に答えてもらえた」と喜ぶ。
 「爆買い」ツアーや国際会議、ビジネスで外国人の往来が増えている福岡県。CIP共同代表でインド出身のクマル・ダルメンドラさん(31)は「企業側も留学生と出会う場がなくて困っている。中小企業に直接紹介するなど、懸け橋となりたい」と話している。
西日本新聞社

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