Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/0f7051e2b1af21fcff8e9522542e602eb434bcfc
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で海外からの人流が止まり、江津市の外国人受け入れ政策に影を落としている。将来的な外国人労働力の確保を目指す市の支援で、4月に開校した日本語学校の留学生はゼロ。収束の兆しが見えないコロナ禍が、将来の地域づくりにも影響を及ぼしかねないと、関係者は不安を募らせている。 江津市江津町の「はなまる日本語学校・島根校」は4月、地元企業への就職や、国内の専門学校、大学への進学を考える留学生を対象に、県内初の日本語教育専門校として開校した。 コロナ禍で外国人の入国を段階的に制限していた国は新規の入国を原則停止し、国費留学生など一部の特例を除き、大半が来日できなくなった。 出入国管理統計によると、2021年1~6月に在留資格「留学」で新規入国したのは7078人で、コロナ禍前の19年の6万1520人より88・5%減。はなまる日本語学校には21年度、タイやネパール、インドの留学生約40人が入学予定だったものの、一人も入っていない。
江津市は8月末現在で、中国人やベトナム人など外国人297人が暮らし、市内の縫製や食品加工の現場で貴重な労働力となっている。人口減少や若年層の流出により、市の20年後の生産年齢人口(15~64歳)は3割減の8300人程度と見込まれ、市商工観光課の三木和彦課長は「外国人の活用は市の産業振興に必要」と説明。市は日本語学校の新設を好機と捉え、旧江津幼稚園(江津市江津町)の建屋を貸し出して後押ししたが、コロナ禍で構想が見通せなくなった。 日本語学校で学ぶ外国人のアルバイト先に選んでもらえると期待していたスーパー・ゆめタウン江津(江津市江津町)の飯田良則店長は「食品売り場を担当してもらう予定だった。留学生を待っている」と話す。 日本語学校は人材確保支援に向け、製造、流通、福祉、農業など幅広い分野の業者、法人と提携する計画もあったが、先行きは不透明。学校経営は厳しさも増しており、柳原大作代表は「日本語教育機関への国の支援制度はない。先々の影響を考え、必要な対策を打ってもらいたい」と強く訴える。
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