Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/85ba8e4098fd8b3f60f27f60b6c3938acec36427
(CNN) 世界で大気汚染がひどい国に住む人々の平均余命は2年以上短くなり、汚染が最も深刻なインドでは6年近く短縮されているとの研究結果が報告された。 米シカゴ大学エネルギー政策研究所(EPIC)が出した年次報告書の中で明らかにした。 それによると、大気汚染のレベルが世界保健機関(WHO)の基準を超える国では、国民の平均余命が2.2年も短くなっている。 特にインド北部は汚染レベルが諸外国の10倍を超え、このままでは首都ニューデリーや西部コルカタを含む一部地域で平均余命が最大9年も短くなる恐れがある。 大気汚染で失われる余命を都市別にみると、インドネシアのバンドンで約7年、ジャカルタで6年近く、ペルーの首都リマでは4.7年に上るという。 余命短縮のワースト5カ国はアジアに集中している。短縮幅はトップのインド以下、バングラデシュが5.4年、ネパール5.0年、パキスタン3.9年、シンガポール3.8年と続く。 報告書は大気汚染の主な原因として化石燃料を挙げている。ただし昨年はパンデミックの影響で航空機や車が減り、工場が閉鎖されたために、空気がきれいになったとも指摘した。 一方で米西部を中心に続く森林火災にも言及。煙は東部ニューヨークあたりの大気にも影響を及ぼしているとしたうえで、気候変動による異常な乾燥や高温が深くかかわっていると強調し、世界各国に化石燃料への依存から脱却するよう改めて呼び掛けた。 また成功例として、中国はかつて常に大気汚染のワースト5に入っていたにもかかわらず、13年以降の対策で汚染物質の濃度を29%も削減し、平均余命の短縮幅を4.1年から2.6年に減らしたと指摘した。
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