Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/53b09af0558388f9f15307f76d8467292543ffd8
配信、ヤフーニュースより
【ニューデリー時事】インドと中国に挟まれたヒマラヤの小国ネパールで、与党共産党の内紛による分裂の危機に際し、中国が仲裁に乗り出した。 中国は、国境をめぐる小競り合いを繰り返してきたインドをけん制するためネパールの共産系諸派をまとめ上げ、2017年の総選挙で勝利につなげた経緯がある。最近の共産党分裂による影響力低下にいら立っている。 ネパールのオリ首相は昨年12月20日、党内でのダハル議長との権力争いから下院を解散した。同27日に中国共産党中央対外連絡部の郭業洲副部長ら代表団がネパールに派遣され、オリ、ダハル両氏と個別に会談した。 会談内容は明らかにされていないが、中国外務省の趙立堅副報道局長は翌28日の記者会見で「ネパールの関連政党は国益を考慮し、政治的安定(回復)に全力を傾けてほしい」とくぎを刺した。 17年の総選挙では、オリ氏、ダハル氏らの共産系諸派が団結し勝利。翌年、共産党政権が成立した。当初はオリ氏とダハル氏が首相任期を「折半」する案も報じられたが、うやむやとなって両氏の権力闘争が噴き出した。安定した政権運営を期待した国民の失望は大きく、反政府デモが頻発している。 中国はネパールでの共産党政権誕生を歓迎し、19年には習近平国家主席が、中国国家主席として23年ぶりにネパールを訪問。巨大経済圏構想「一帯一路」の下、ネパールへの資本投下を進めている。 ロイター通信は年末の代表団派遣について「オリ首相の突然の行動に対する中国の怒りの表れだ」と解説する現地外交筋の話を伝えた。今年4、5月の総選挙に向け、共産党が分裂する可能性もあり、中国の介入がしばらく続きそうだ。
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