Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/d3b247a4ba12a4ffe04214edaabcebbc4cab9c01
群馬県などは20日、計22人の新型コロナウイルスの感染が新たに確認されたと発表し、県内の新規感染者数は累計で1016人(うち死亡が21人)1000人を超えた。今月に入り13例目となるクラスター(感染者集団)が発生するなど、「第3波」への懸念が浮上している。山本一太知事は「数に過剰反応はしない」と冷静に対処する姿勢を示す一方、インフルエンザとの同時流行が懸念される第3波に警戒感を崩していない。 【イラスト解説】新型コロナに感染かな?と思ったら 第1波では、有料老人ホームでクラスターが発生。緊急事態宣言下で飲食店などへの休業要請が行われるなど、「オーバーシュート」(感染爆発)を回避した。夏場の第2波の後、気温の低下とともに首都圏で感染者が急増。県内でも19日にクラスターが桐生市で発生し、第3波の兆しが出てきている。 ただ、19日時点で県内の病床稼働率は10・4%、人工呼吸器の使用は2台にとどまるなど医療提供体制は機能。山本知事は「感染者の数ではなく、重症者数の増減や人口10万人当たりの感染者数に着目することが必要」と述べた。県独自の警戒度「2」の維持も決めた。冬場はコロナとインフルエンザの同時流行が想定され、県はかかりつけ医など地域の医療機関を「診療・検査外来」に指定し双方に対応する体制で臨む。 一方で、首都圏など感染拡大地域との往来による影響で感染拡大が加速する恐れがあり、山本知事は同日の会見で「東京など10都道府県への移動は慎重に判断すべきだ」と訴えた。 10月18~25日にかけて計10人の署員の感染が確認された大泉署。一時、署長、副署長ら総勢70人(全署員の約65%)が感染防止のため自宅待機となる、異例の事態となった。治安維持ができるのか不安の声も出たが、業務継続やバックアップの計画をもとに、県警本部の監察課長が署長代行として活動。「事件、事故への対応ができるなど業務に支障はなかった」(県警警務課)という。11月4日には通常体制に勤務を戻した。 警務課は20日、今後についても、会議室を利用した分散勤務などに加え、「マスクや手洗いなどの対策を県警全体で続けていく」としている。 伊勢崎市の有料老人ホーム「藤和の苑」では、4月から5月にかけて、入居者や職員ら計68人が集団感染し、16人が死亡。北関東最大のクラスター(感染者集団)として注目を浴びた。 県は、4月6日の第1報からPCR検査で陽性が判明するまで4日かかったなど、初動の遅れや施設内の不十分な感染管理などが感染拡大した理由だとする報告書をまとめた。 県は、施設の状態の報告を求めるなど指導を強めている。伊勢崎市の担当者は20日、介護施設などの感染防止対策として、「消毒液などの物品購入費用を援助している」と明かした。 県内では、主に東毛地区に住む約1万2600人を数えるブラジル人らの間で一時、感染が広まった。 県によると、9月11~16日の新規感染者90人の約7割、同18~24日の86人の約8割がブラジルなどの外国人住民だった。背景には大人数での会食やあいさつのハグ(抱擁)など外国人特有の習慣があると指摘された。 事態を重くみた山本一太知事とエドゥアルド・サボイア駐日ブラジル大使らが、感染拡大防止で相互に協力することなどを盛り込んだ共同声明を10月14日に発表。ポルトガル語による啓発チラシの配布などを通じ注意喚起を続けている。 ◇ 外国人が日本語などを学ぶ「NIPPONおもてなし専門学校前橋校」(前橋市)に通う20~30代の生徒の感染が拡大。同校によると、10月16日から11月4日に系列学校含め計54人の感染が確認された。うち、45人がネパール人だった。 感染の原因については、日本の正月にあたるとされるネパール最大の祭り「ダサイン」の準備で集団で集まっていたほか、共同生活を送っていることが挙げられている。 同校は、20日から人数を半減する分散登校で授業を再開。10月は休校、11月はオンラインに授業に切り替えていた。 アルバイトで生計を立てながら学校に通う生徒が多いなか、勤務を断られるケースが相次ぐほか、「怖いから外国人を国に帰せ」などとの電話がくるなど対応に苦慮している。
0 件のコメント:
コメントを投稿