2018年12月11日火曜日

外国人労働者 相談窓口少なく

Source: https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20181210-OYTNT50034.html

2018年12月08日、GOOGLEニュースより

整備へ実態把握急務

 外国人労働者の受け入れを巡り、国会では、現行の技能実習制度での低賃金や長時間労働などの問題についても議論になった。県内では外国人労働者向けの相談窓口は限られているのが現状で、実態の把握や相談態勢の整備が急務となっている。
 厚生労働省の調査によると、昨年10月末時点で県内で働く外国人労働者は5万5534人で、全国で5番目に多い。製造業や卸売り・小売業、建設業への従事が主だ。
 だが、労働者の相談に乗る県労働相談センターは、日本語での相談しか受け付けていない。県の「外国人総合相談センター埼玉」では、日本語のほか、英語やタイ語、ベトナム語など9か国語で電話相談を受け付けるが、労働に関する専門相談については月に1回。埼玉労働局も、外国人労働者向けの相談窓口は、英語と中国語のみとなっている。
 県雇用労働課の担当者は、外国人労働者について「どのような事業所で、どれくらいの人が働いているか、詳しくは分からないのが現状」と話し、「相談態勢の充実や、雇用する企業への制度の啓発のためにも、現状よりも掘り下げて実態を把握する必要がある」としている。
 一方、民間では、待遇改善に向けた動きが出始めている。中華料理チェーン「日高屋」を関東で約390店運営する「ハイデイ日高」(さいたま市)では、パート・アルバイト約8000人のうち3分の1近くを外国人従業員が占める労働組合が結成され、5月に産業別労働組合「UAゼンセン」への加盟が認められた。
 同社では、正社員約880人を大きく上回る約9000人の非正規社員が働く。このうち、外国籍の従業員はベトナムや中国、タイ、ネパール、ミャンマーなど10か国以上の約3700人。同社経営企画部によると、日本人の従業員が集まりにくい深夜帯の時間などで勤務する外国人が多く「重要な役割を担ってもらっている」(同部)という。
 UAゼンセンには、業界他社などからの問い合わせはまだなく、外国人の加盟する労働組合の実態について不明な点も多いという。UAゼンセン県支部の牧田晴充支部長は「外国人労働者の労働問題が取り上げられている中、今後は調査せざるを得ないだろう」と話している。

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