Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/0f995a1841e1b50901622e66eee8517c86e55322
マザーハウス(MOTHERHOUSE)の山口絵理子代表がデザイナーを務める「エリコヤマグチ(ERIKO YAMAGUCHI)」はこのほど、2025年春夏コレクションをランウエイショー形式で発表した。22年に山口デザイナーが「自分の世界観を表現したい」という思いから立ち上げたユニセックスブランドであり、国籍や性別、年齢などの差異に捉われずに着用できる服作りを目指す。バングラデシュやネパール、インドなどの途上国に自社工場を持つマザーハウスの強みを生かし、アジア各国の素材や職人の伝統技術をもとにモノ作りを行う。 【画像】マザーハウス代表による「エリコヤマグチ」25年春夏 “人と服、音楽の一体化”を表現
今シーズンのテーマは“ビート オブ ネイチャー(the beat of nature)”。山口デザイナーは洋服に用いる天然素材に触れながらクリエイションを考えることが多いといい、「素材はまるで呼吸しているかのよう。いつも同じ糸を使っていたとしても、毎シーズン違うものみたいに感じることがある」と話す。また、彼女にとってランウエイショーに最も大事な要素が音楽であるため、「エリコヤマグチ」ではバンドの生演奏をBGMに採用するのが定番になっているが、今回のテーマの理由も「人間の鼓動と音楽、そして洋服が一体になって欲しかったから」という。この日の演奏は山口デザイナーが長年ファンだという打楽器アンサンブルバンド、オムトン(omu-tone)が行った。
ゆったりとしたシルエットとベーシックな色使い、天然素材がブランドのキーワードだ。ジュートリネンを用いたワンピースやブルゾン、シルクを混ぜて滑らかな手触りに仕上げたショート丈ニット、インド綿を手紡ぎ且つ手織りした伝統的なファブリック「カディ」によるシャツなど、軽やかで涼しげなアイテムは「エリコヤマグチ」の得意技。西インドのアーメダバードの職人が手掛けたというデニムは、春夏コレクションらしく爽やかなブルーが印象的だ。また、ブランドのシグネチャーであり、大きな立ち襟とドロップショルダーが特徴の“マトウコート”は、デニム地やコットンチノのポンチョや、マルチカラーのアブストラクトパターンをシルクスクリーンプリントを重ねたコートにアレンジ。今季はギャザーでシルエットを変形させるテクニックを散りばめ、裾にギャザーを寄せてスカラップヘムラインに仕立てたワンピースや、垂直にギャザーを走らせてたわませたスカート、放射状にギャザーを作ってサルエルのように見せるパンツなど、バリエーションの幅広さで観客を飽きさせなかった。
バングラ出身の取締役発案
ブランド初のシューズ
また、ブランド初となるシューズアイテムであり、2月3日に販売開始した“ザ ウォーカー(THE WALKER)”もランウエイで披露した。夜明け前の空と明けゆく空のグラデーションを表現した“ダークナイト”と“ブルーナイト”の2色展開で、アッパーにはスムースレザーを使用する。マザーハウスがバングラデシュに持つバッグ工場「マトリゴール」で工場長を務めるムハンマド・アブドゥル・アル・マムン(Mohammad Abdullah Al Mamun)取締役による発案で開発がスタートしたという。コロナ禍で同国内のバッグや皮小物の工場の生産が止まる中、靴工場は稼働が続いていた様子を見て、同氏は「靴を作れるようになることで、われわれの工場もさらに成長できるのでは」と考えた。「エリコヤマグチ」の東急プラザ銀座店と大阪店、ECサイトに加え、「マザーハウス」旗艦店と「マザーハウス メンズ」店で取り扱う。
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