2019年7月25日木曜日

ネパールに対する無償資金協力に関する書簡の交換

Source:https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_007624.html
令和元年7月22日、GOOGLEニュースより

1 本22日(現地時間同日),ネパールにおいて,我が方西郷正道駐ネパール大使と先方ラジャン・カナル財務省次官(Mr. Rajan Khanal, Secretary, Ministry of Finance)との間で,無償資金協力「人材育成奨学計画」(3年型及び5年型)及び「学校セクター開発計画」に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。

2 対象案件の概要


(1)人材育成奨学計画(供与限度額:2億5,000万円(3年型),3億7,800万円(5年型))
 ネパールは,10年に及ぶ国内での武力紛争を経て,2006年の包括的和平合意達成,2015年の新憲法公布,2017年の各種選挙等の実施など,連邦国家としての基盤を固めている段階です。我が国は同国においてガバナンス強化及び民主主義の基盤制度づくりの取組を行ってきており,この協力は,その取組の一環として,ネパールの若手行政官等が日本の大学院において学位(3年型:修士,5年型:修士・博士)を取得することを支援するものです。なお,5年型は2019年に留学生の来日が終了する3年型の継続案件であり,2020年からの留学生受入れとなります。
 この協力により,3年型では最大20名,5年型では22名のネパールの若手行政官が我が国の大学に留学することになります。この協力を通じて育成された人材が,将来ネパールの各分野で同国の開発課題の解決に貢献することが期待されるとともに,我が国とネパールの相互理解や友好関係の構築に寄与することが期待されます。

(2)学校セクター開発計画(供与限度額:3億円)
 ネパールでは,我が国を始めとする主要なパートナーによる教育支援により,同国の初等・中等教育における就学率及び残存率は改善してきているものの,地域間,民族間における教育へのアクセスの格差やこれによる児童の学力差の是正などが引き続き課題となっており,同国の教育体制の強化・改善が求められています。本計画は,ネパールの教育開発計画である「学校セクター開発計画」を支援するため,同国政府に対して財政支援を行うものです。
 この協力を通じて,我が国がネパールでこれまで実施してきた技術協力プロジェクト「小学校運営改善支援プロジェクト」等から得られた成果・教訓を活かしつつ,同国の教育分野の課題である教育の地域・民族間格差の解消,教育行政マネジメントの改善を図り,もって同国の教育サービスの向上に寄与します。この計画により基礎教育(1年から8年)純就学率が,89.4%(2015年/2016年)から95.0%(2020年/2021年)に上昇,基礎教育修了率が69.6%(2015年/2016年)から85.0%(2020年/2021年)に上昇,基礎教育における非就学児童率が10.6%(2015年/2016年)から5.0%(2020年/2021年)に減少することが期待されます。

[参考]ネパール連邦民主共和国基礎データ
 ネパール連邦民主共和国は,面積14.7万平方キロメートル(北海道の約1.8倍),人口約2,930万人(2017年,世界銀行),1人当たり国民総所得(GNI)は790ドル(2017年,世界銀行)。

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