トレッキングをスタートして4日間が過ぎました。この4日間は仲間の様子やトレッキングというもの、そして自分のペースを知るのに必死で終わったような気がします。食生活はほとんどパターン化しましたが、トレッキングの最中は常に次の食事が楽しみになりました。

●朝食にもお国柄

今回のメンバーはUKから3人、ドイツから3人、ベルギー、ネパール人2人(リーダー・サブリーダー)、そして筆者日本人。

UK、ベルギーからのメンバーの朝食はパン系、ドイツからのメンバーはシリアル系。今思い返すとこの二つのパターンに分かれてました。ネパール人の二人はピタに似たパンが朝食。

●午前中の休憩で早くもランチのオーダー

午前中の休憩(ランチの約2時間くらい前)に、ランチの種類を決めておきます。決まった時点でそれをサブリーダーが事前にランチをする場所へ携帯で連絡。到着する時刻には温かいものは温かい状態で食べられるように段取りがされました。ランチに限って、チャーハンか焼きそば、またはスープ麺の3種類からチョイス(もちろん他メニューはありますが)。決まった中からチョイスするというのは、後の会計を簡単にするということの意味もありました。

確かに時間を無駄にしない段取りのよさはありましたが、欠点もありました。

(欠点)
1.午前中の休憩でお腹がすいていない状態でもうオーダーをしなければならない
2.決められた中から選ばなくてはならない

しかし、私たちは食べる目的の旅ではないことだったこと、また常に余裕のある快適なトレッキングのためには無駄な時間を極力省くことが必要なことだと感じました。

●夕食は個々好きなもの、そしてアルコール類も

毎日ほとんど違うロッジ(中、2日だけ同宿)のため、毎晩の食事は、同じメニューでもロッジごとに味付けが違い、いつも同じような味のオーストラリアでの料理に慣れていた筆者には、どこか日本の家庭の味を思い出させるものがありました。

これまでは食事やアルコールでの制限はなかったのですが、アルコールについてはこの後に規制がでてきます(高山病予防のため)。

●体調が変わり始めた4日目チャメ(2670m)~5日目ピサング(3300m)まで

4日目にチャメでの夜はほとんど眠れず不思議に思っていました。

そして5日目ピサングへ向かっている途中に疲労度が増してきたことに気が付きました。疲労度を感じたとはいえ、止まるわけには行かないので写真を撮りながら休憩してメンバーについていったのです。

しかし目の前に広がる山々は言葉には表すことのできない自然、「この時だから君のカメラが役に立つんだよ」とすれ違ったアメリカ人が筆者に言いました。

その山々を見ては進む、その繰り返しで前進の日々。

●山での水シャワー

3300mピサングまで登るとコテージでのシャワーがほとんど水シャワー。トレッキングで汗をかいたとはいえ、朝夕はかなり冷え込むような場所。いつもシャワーの蛇口をひねればお湯がでるのに慣れていた筆者はお湯シャワーがないのを不便に感じました。

5日目(3300m)まで無事に終了。ゴールであるトロングラ(5416m)まではまだあります。この頃から筆者は少しずつ不安を抱えるようになりました。それはメンバーのほとんどがトレッキングの経験者であること。また筆者は西洋人が日本人よりも体力のあることを知っていたからです。いつまで他のメンバーと一緒に登って行かれるのか、リーダーからポジティブにと言われていたにも関わらず、自分の体力の限界を感じ始めていたのでした。不安と多少の体調の変化を自分で感じながらの6日目、大きな体調の変化がやってきました。 (続)
《Australia photographer Asami SAKURA》