Source:https://mainichi.jp/articles/20240820/k00/00m/040/298000c
佐賀県鳥栖市内の全8小学校の学童保育で、夏休みを中心に市内の日本語学校の留学生らが支援員補助員として活動している。市内で学童保育を開設する市放課後児童クラブ運営協議会が、夏休みの支援員不足を視野に国際交流を兼ねた新たな試みとして、留学生の活用を始めた。市教委は「外国の人と交流することは子供たちにとってもいい経験になる」と期待している。
支援員補助員を務めるのは、市内の日本語学校に在籍するネパール、ミャンマー、メキシコの留学生計16人で各校に2人ずつ配置。日本語学校の夏季休暇を利用して7月26日~9月18日、1人週1~2回、1日4時間程度活動している。
留学生らは配属先の学校で、子供たちと読書したり、おもちゃで遊んだり、折り紙を折るなどして交流を重ねている。ネパール出身のダルラミ・マノズさん(20)は「ネパールのことを聞かれるので、文化や地理などについて教えている。楽しみながらやっている」。同じネパール出身のバラル・プラクリティさん(23)も「子供たちには英語を教え、私は日本語を習っている。仲良くなった子供もいる」と話した。
利用している鳥栖北小1年、津川暖太さん(6)も「ネパール語の『こんにちは』を教えてもらった。外国語を教えてもらえて楽しい」と笑顔だった。
市教委放課後児童クラブ支援係の佐藤臣久(みつひさ)係長(47)は「子供たちに喜んでもらえ、留学生にも楽しくやってもらっている。国際交流としていい場をつくれたと思う」と話している。
同協議会は8小学校に8クラブ17クラスの学童保育を開所し、約800人の児童が利用している。学校開校時は午後2時~同7時、土曜と長期休暇中は午前8時~午後7時に開設している。
同協議会は昨年、夏休み中の支援員不足を見越して試験的に3校で留学生の支援員補助員を採用。児童の国際感覚を育む機会や留学生の日本語コミュニケーションの場などにもなり、国際交流の観点からもメリットが多く、今年は全校に広げた。【斎藤毅】
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