特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、守山署は19日、ローソン守山小幡四丁目店(名古屋市守山区小幡4丁目)のアルバイト店員でネパール国籍のバンダリ・ニルマルさん(24)に感謝状を贈った。また、愛知県コンビニエンスストア防犯対策協議会から、初めて報奨金が贈られた。

 ニルマルさんは今月8日正午ごろ、レジ業務中に来店した70代の男性客から「アップルカードに合計16万円分を入金してください」と頼まれた。不審に思って用途を聞くと、「マイクロソフトのパソコンに使うから」と言われ、会社が違うこと、電話でやりとりしていることなどから詐欺だと確信し、男性を説得して自らの携帯電話を使って守山署に通報した。

 普段、別店舗で働くニルマルさんだが、人手不足の際などに守山小幡四丁目店で働くといい、この日はヘルプ勤務中の対応だった。「詐欺を防げて良かった。これからも頑張って自分も成長したい」と話した。

 愛知県コンビニエンスストア防犯対策協議会は今月から、県内で特殊詐欺被害の防止に貢献したコンビニ店員にクオカード3千円分の報奨金を贈る取り組みを始め、今回が初の適用となった。7月にあった総会で制度開始を決定し、来年3月までは続ける予定だ。

 協議会の助川真会長は「報奨金制度をきっかけに、コンビニ店員さんも声をかけてみようと思ってもらえたら。少しでも地域の役に立てたらうれしい」と願いを込めた。(川西めいこ)