2024年9月5日木曜日

世界の野球 "世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球「学校スポーツ連盟との協定」

 Source:https://www.japan-baseball.jp/jp/news/press/20240412_1.html

2024年4月12日 、Googleニュースより

    文・写真=NPO法人日本アジア球友団ラリグラス(小林 洋平)

     ネパールでは西暦の他にビクラム暦という独自の暦も広く使われており、間もなくその新年を迎えようとしている。昨年、ネパールにおける政府に認められた唯一の野球統括団体であるネパール野球ソフトボール協会(NBSA)が新体制発足させ、以降、各州に野球協会を作るなどネパールでの野球普及活動を加速させている。例えば、1月に開催されたネパール初のBaseball5全国大会はネパール全州から選手が集まり、会場も国家スポーツ評議会付属の施設ということで、その象徴的な取り組みとなった。(「1st National Baseball5 Championship 2024」参照)

     そして去る4月4日には、NBSAがネパール学校スポーツ連盟(NSSF)、国際学校スポーツ連盟(ISF)との三者協定の覚書に調印した。NSSFは2017年に設立されたネパールにおける学校スポーツのための唯一の統括団体である。また、ISFは1972年に設立された世界各国の学校スポーツの統括団体である。ISFにはネパールを含めて世界の134の国と地域が加盟しており、その本部はスイスのローザンヌにある。今回の覚書への調印によりNBSA、NSSF、ISFは野球とソフトボールの年齢別大会、学校レベルからのトレーニング、競技の振興、国際参加、インフラ整備で協力することが合意された。

    2024年4月4日学校スポーツ連盟パートナーシップ調印式

     今回、覚書が調印されたことに関してNBSAのディパック・ネウパネ会長は次のように述べている。

    「NBSAの会長として今回の覚書調印に感激しています。このパートナーシップは、ネパールの野球とソフトボールの発展にとって非常に大きなチャンスです。ISFおよびNSSFとの協力により国内でのスポーツを促進するだけでなく、国際的な協力のための土台を築くことができます。
     さらに、この覚書によって、野球やソフトボールに関するイベントや大会をより大規模に開催することができるようになります。そして、選手たちが国際的な舞台で自分たちの技術を披露する機会を増やすことで、貴重な経験を積み、他国の選手から学ぶ機会を得ることができます。  このパートナーシップは、ネパールにおける野球とソフトボールの普及に対する私たちの責務を示すものであり、選手たちの明るい未来への扉を開くものです。ISFおよびNSSFと協力することで、若い選手たちのスポーツマンシップと卓越性を育むことができると確信しています。
     私はこの連携に感謝し、ISF、NSSF、そしてこれらの連盟に関係する学校と密接に協力し、ネパールの国内外で野球とソフトボールを発展させるという、私たちが共有するビジョンを実現することを心待ちにしています。私たちはともに、これらのスポーツの成長、発展、成功を促進し、次の世代に永続的な遺産を残すことができるのです」

     さて、ディパック・ネウパネ会長も述べていることだが、ネパールでの野球普及のためには野球に限らずネパールにおけるスポーツ全般の振興が必要であり、特に子どもたちに対しての取り組みは重要である。しかし、ネパールの学校では体育の授業が盛んに行われているわけではない。そういった背景もあり、私たちもNBSAと連携して子どもたちのための野球大会「NBSA Laligurans Cup」を開催して、子どもたちに野球をする機会、スポーツをする機会を作っている。そういった意味で、NBSAとの覚書に調印したNSSF、ISFは12歳から18歳の青少年を対象としており、今後のネパールでのスポーツ振興、野球普及に繋がっていく一助となることが期待できる。

    ヒマラヤを北に臨む国 ネパールの野球
    世界の野球

    0 件のコメント:

    コメントを投稿