日本では約束や時間を守ることが社会人としての常識となっている。もちろん、社会人でなくとも同様であり、つまり日本の社会生活において約束や時間を守ることは重要なルールであると言えよう。

 一方、外国人からすれば、日本の時間に対するルールは少々厳しく映る場合もあるようで、中国メディアの網易はこのほど、日本を訪れた外国人が日本の時間を厳守する習慣についてどう感じているかを紹介している。

 記事は、韓国人の女性が「日本人は約束の時間の15分前には待ち合わせ場所に到着している。そして待ち合わせに少し遅れると不愉快に感じる」と説明。さらにフランス人の男性は「遅れてしまった時に謝らなくてはならないため、ごめんなさいというのが口癖になってしまった」、またネパールの女性は「アルバイトに1分遅刻すると、同僚たちの態度は1日とても冷たくなる」と説明した。

 日本では時間を守らないことは、約束を破ることと同義であり、さらに相手を待たせることは相手の時間を無駄にすることを意味する。そのため、日本では時間を守ることが人として重要なことと認識されるが、記事は「日本人は時間を守れるかどうかを人の道徳感をはかるバロメーターとする」と指摘、「学ぶ価値のある習慣である」と主張した。

 記事は時間厳守と人の道徳感を結び付けているが、確かに待ち合わせの時間を守るということは自分の都合よりも相手の人の時間を大切に見ていることの証拠と言える。一歩進んで言えば、相手の人に対する敬意の表われとも言えるだろう。確かに時間遵守と道徳感とは密接な関係がある。

 記事が取り上げた事例のネパール人の女性の場合、もしかすると遅刻が習慣になっていたのかもしれない。たまたま1分だけ遅刻してしまった人に対して不快感を表す日本人はいないだろう。時間厳守と他人に対する敬意との関係を理解することが、時間厳守の習慣のない外国人が日本で楽しく生活するための秘訣と言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)