Source:https://news.yahoo.co.jp/articles/794f046fd09645e703ac05989763f13ea249e8e3
3/1(火) 19:28配信、ヤフーニュースより
1日から新型コロナの水際対策が緩和され、約3か月ぶりに、観光目的を除く、外国人の新規入国が再開されました。ただ、1日あたりの入国者数には上限が設けられていて、受け入れ先は、期待と不安が入り交じるなかで準備を進めています。福岡市南区にある外国人のための日本語学校を訪ねました。
■澤田キャスター
「電気もついておらず、非常に暗いですね。奥の教室には生徒の姿はありません。こちらの教室も生徒はおらず、非常に静かですね。」
福岡日本語学校では、新型コロナの感染拡大前には、ベトナムや中国などから年間約200人の学生を受け入れていましたが、現在、在籍している学生はわずか45人ほどです。このため、午前中の授業はとりやめていました。教室は全部で7部屋ありますが、4部屋は使われていない状態が続いています。
■福岡日本語学校 永田大樹校長
「本当に大変で、現在いる在校生数で経営が回るかと言ったら、とても回らない状況。ずっと赤字で、2年間回っている状況になります。」
オミクロン株の水際対策として、きのうまで、約3か月にわたり、
原則ストップされていた外国人の新規入国。“鎖国状態”とも批判され、経済界などから見直しを求める声が上がるなか、1日から、
ビジネスや留学、技能実習など、観光以外の目的であれば認められるようになりました。
福岡日本語学校では、待ちに待った新規入国の再開に、急ピッチで準備を進めています。
■福岡日本語学校 秋山竜史さん
「国籍はネパールですね。NPLと書いてある、これがカントリーコード。去年4月からずっと現地で待機していて、入国を待ち望んでいる学生。」
入国の申請に必要な書類づくりが行われていました。入学が決まっているものの、日本に入国できていない学生は250人ほど。学生が増えることを見越して、ほかの準備も進めています。
■福岡日本語学校 永田校長
「そろそろ今回は、本格的に(外国人が)入ってくるのではないかという状況になりましたので、また学生が入りしだい、授業を担当してもらうようお願いします。」
■講師として復職予定の多々良なぎささん
「ありがとうございます。 楽しみにしていました。今度こそ、はい。」
去年2月まで、この学校の講師として働いていた多々良さん。学生数の激減に伴い、別の職場に移ることを余儀なくされていましたが、学生の受け入れが順調に進んだ段階で、復職することになりました。ただ、一抹の不安もあります。
■福岡日本語学校 永田校長
「何回も裏切られてきたからね。」
■講師として復職予定の多々良なぎささん
「そうですね。早く留学生の顔見たいですね。」
■福岡日本語学校 永田校長
「入国して顔見るまでは安心できないですけど、(講師の増員が)確実に必要となる状況にあると思うので。」
この間、入国制限が緩和された時期もありましたが、期間が短かったため、その時は学生の入国が間に合わなかったといいます。入国制限は1日から再び緩和されましたが、1日あたりの入国者数は全体で5000人の上限があり、実際の入国までには時間がかかる場合も考えられます。
■福岡日本語学校 永田校長
「もちろん学生の顔を見るのが楽しみなんですけど、日本で顔を見るまでは安心できないなと。学校としてはたくさんの(学生)数が入ってくるので、リズムをつけて入ってきてもらいたい気持ちもあるんですが、入国制限がかかる可能性を考えると一日も早く全員を来日させることが一番大切になってくるかなと考えています。」
一方、すでに具体的な受け入れスケジュールが決まったところもあります。
■医療法人おおごう会 疋田賢吾介護事業部長
「(受け入れる外国人は)3月25日に(インドネシア・)ジャカルタからシンガポールに行って、翌26日の夕方に成田(空港)なんですよね。」
医療法人おおごう会は、北九州市小倉北区で複数の高齢者施設を運営しています。インドネシアで看護師などの資格を持つ3人が、今月26日に成田空港から入国し、来月1日に入社することが決まりました。今回の水際対策の緩和に伴い、入国後の検疫施設での待機期間は、3日間に短縮されています。
現在、おおごう会の施設に入居している高齢者はグループ全体で約80人。常に100人の介護スタッフが必要となるため、短期のパート従業員を雇い入れるなどしながら、ギリギリで回しているといいます。
今月下旬に来日する予定の3人を、「特定技能」の資格で受け入れることが決まったのは約2年前。住まいの確保や航空券まで手配したこともありましたが、入国制限に振り回され、これまで2回も来日が延期になっていました。
■医療法人おおごう会 疋田賢吾介護事業部長
「業界全体が人が足りないなかで、なかなか新卒を取れない状況で、(人手の確保に)かなり苦労している。本来2年前に(外国人を)受け入れができたはずが(入国制限によって)延びていますので、ちょっとそれ(再延期)だけは勘弁してほしいんですけど。」
新たな変異株が海外で見つかったりすると、再び強化されることも予想される水際対策。外国人を受け入れる現場は、期待と不安のなかで、一日も早い来日を待ち望んでいます。
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