Source: http://www.nishinippon.co.jp/nnp/desk/article/309067
仕事帰りに「軽く一杯」と中華料理店に立ち寄った。しかし、いくら待てども、料理はおろかビールさえ出てこない。店員に確かめると、注文が通っていたのは4品のうち麻婆(マーボー)豆腐のみ。メニューを指さし伝えたのに漢字以外は理解できなかったようだ。鶏とピーナツ炒めは「鶏」つながりか、唐揚げが出てきた。
日本で働く外国人が100万人を突破した。通勤途中のコンビニはネパール人らが店を仕切っており、行きつけの食堂では東南アジア系の料理人がカツ丼をこしらえてくれる。外国人によるサービス提供を受けない日はない。
言葉の壁、文化の壁によるトラブルは今後も増えるだろう。外国人にとっては、移民政策を否定する政府の建前で労働環境が改善しない制度の壁もある。だが、人口流出にあえぐ地方都市では活力ともなる存在だ。単なる労働力ではなく、同じ生活者として迎え入れる“心の窓”は開いておきたい。 (助清文昭)
=2017/02/19付 西日本新聞朝刊=
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