2016年5月9日月曜日

ヤギ支援の広がり確認 清沢さん(富山)ネパール地震被災地再訪

北日本新聞 5月7日(土)23時23分配信
 NGOネパールカルナリ協力会の清沢洋事務局長(67)=富山市婦中町上井沢=は、ネパール大地震の被災地を再訪し、昨秋ヤギ33頭を贈った村の状況を確認した。ヤギは約半数が出産しており、生まれた子ヤギを他の村に贈る準備を進めたほか、さらに別の村にもヤギ28頭を贈呈。自立的な復興を目指す支援の輪は順調に広がっている。

 ネパールカルナリ協力会は昨年9月、チャンダダ村の全33世帯に1頭ずつ雌ヤギを贈った。ヤギは年2回、平均2頭ずつ出産することから、食肉として需要が高い雄ヤギを売り、現金収入を復興に役立ててほしいと願った。子ヤギが生まれたら各世帯から1頭ずつ、被災した別の村に寄付することも約束していた。

 清沢さんは3月、チャンダダ村の全世帯が避難したピッポルタール村を訪れ、贈ったヤギの成育状況を確認した。2世帯のヤギは死んでいたが、村人がお金を出し合って新たに購入してあげていたという。生まれた子ヤギの寄贈先の村は通訳のネパール人男性に探してもらっており、子ヤギをトラクターで運ぶ手はずを整えてきた。

 雌ヤギは1頭5千ルピ(日本円で6千円弱)ほど。日本で新たな寄付の申し出を受け、被災した別の村クンプールバンジャン村の28世帯にも雌ヤギを1頭ずつ贈呈した。被災地ではないが、20年以上前から支援しているカルナリ県のディリチョール村にも行き、ヤギ11頭を贈った。

 清沢さんは「ヤギは順調に育っており、支援が広がりつつある。ヤギは喜ばれるし、根付いていくと思う」と話している。

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