Source:http://mainichi.jp/univ/articles/20160520/org/00m/100/028000c
GOOGLEニュースより、2016年5月20日
日本人最年少でのエベレスト登頂を目指していた東京経済大学3年の伊藤伴さんが5月19日、20歳141日で登頂に成功し、記録更新を果たした。昨年4月、登山開始直前に現地でネパール大地震に見舞われ断念していただけに、挑戦を見守っていた同大関係者も喜んでいる。
伊藤さんは小学生のころから登山に興味を持ち、富士山(標高3776メートル)、フランスとイタリアの国境にそびえるモンブラン(同4810メートル)、ネパールのロブチェ・イースト(同6119メートル)などを制覇してきた。「山登りを始めたときから常に意識してきた」というエベレストの日本最年少登山記録は20歳215日。その記録を塗り替えるべく昨年4月9日、ネパールへと向かった。
ベースキャンプに着いてテントを張り、登山準備に取りかかった翌日、大地震が発生。激しい揺れと雪崩が伊藤さんを襲った。「正確には雪崩ではなく氷河の崩壊による爆風でした。何だか映画の中にいるような感じで、助からないかもしれないと思いながら、崖に向かって逃げました」と当時を振り返る。
約20人の伊藤さんのチームは全員無事だったが、30メートル先にキャンプを構えていたチームは2人が犠牲となった。伊藤さんたちはその場で救援活動を行うとともに、ベースキャンプから下山後も1週間ほど、カトマンズ郊外の村でボランティア活動を行った。がれきの山の横でサッカーに興じる子どもたちの笑顔に、「もう1度、ここへ来たい」という思いが募ったという。
今回はタレントのなすびさんらとともに、4月22日にベースキャンプに到着。現地時間19日午前11時50分、登頂に成功した。【上杉恵子】