2016年3月25日金曜日

中国とネパール結ぶ「国際鉄道」建設が視野に、ネパール・インド対立の余波

Source:http://biz.searchina.net/id/1605483?page=1


広告
 中国メディアの環球網は22日、中国を訪問中のK.P.シャルマ・オリ首相が中国の李克強首相と会談し、中国とネパールを結ぶ鉄道路線の建設を提案し、李首相も同意したと報じた。  ネパールは2015年9月に公布した新憲法に対し、インド系住民が「権利が侵害されている」などと反発。インド政府も同調し、インドとのトラック輸送が激減するなどの深刻な問題が発生した。内陸国のネパールは、これまで対外的な物流をインドとのトラック輸送に全面的に依存してきた。  中国は、青海省の西寧とチベット自治区のラサを結ぶ「青蔵鉄道」を2006年に完成させた。同路線をチベット西部のシガツェ(漢字表記は日喀則)まで延伸させたラサ・シガツェ鉄道は2014年8月に開通。環球網は国外メディアを引用して、中国とネパールを結ぶ路線は、ラサ・シガツェ鉄道を両国国境のキドンまで伸ばし、ネパール側ではカトマンズ、ポカラ、パタンというネパールの三大都市を結ぶ構想と紹介した。  中国とネパールはこれまでも、両国を結ぶ鉄道建設について協議を重ねてきたが、結論は出なかった。新たな構想では、シガツェからキドンまでは約250キロメートルで2020年の完成を目指すという。両国はまた、ポカラにおける空港建設やネパール領内における石油・天然ガス資源の開発で協力し、両国にまたがる自由貿易区の建設でも検討していくという。  ネパールはこれまでで、中国とも関係を構築・維持しつつ、インドとは寄り密接な関係を保ってきた。両国国民はパスポートなしで両国を行き来でき、ネパール人はインドで自由に働くことができることが認められてきた。  しかしネパールが中国と接近すれば、インド側の反発を招く可能性がある。  中国とインドは南アジアにおける「潜在的対立国」と言ってよい。中国はこれまで、インドと対立とするパキスタンと緊密な関係を構築し、スリランカとも接近するなどで、「インド包囲網」を築いてきた。  ブータンへの親密化を進めているが、ブータンは国連安保理の常任理事国5カ国とは、あえて外交関係を持たない姿勢を貫いている。ブータンは日本とは1986年に外交関係を樹立した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)piccaya/123RF.COM。チベットと青海省を結ぶ青蔵鉄道のラサ駅)s

0 件のコメント:

コメントを投稿